子どもからの「習い事を辞めたい!」親はどう対応したら良い?
折角はじめた習い事なのに…
子どもがある日、スイミングやピアノなど習い事をしていると「辞めたい…」と言い出した経験があるママやパパは多いでしょう。
orioriユーザーのママ・パパに「習い事をやめたときのお話」を聞いてみたところ、次のような意見がありました。
もともとやる気はなかったのですが、続けたら好きになるだろうと思ってました。でも1年経ってついに「辞めたい」と言われました。
ピアノの練習をしていなかったため、親子でケンカ…。お菓子をエサに通わせていましたが、最後の方はそれでも行きたがらなくなり、話を聞いてみたところ「もう行きたくない」となり、結局やめました。
せっかく始めたのにどうして、と頭を悩ませてしまいますよね。
しかし子どもが辞めたいと思ってしまうのには様々な理由があり、子どもなりにSOSを出しているのかもしれません。まずはなぜ辞めたいと思うのか、理由を知ることが重要です。
子どもが辞めたいと言い出す理由は?
楽しんで通っていた時期もあるはずなのに、なぜ辞めたいと言い出したのでしょうか。行きたくない!と嫌がるだけではなく、辞めたいとまで思ってしまう理由にはどんなものがあるのかみていきましょう。
もっと友達と遊びたい
幼稚園で遊んでいるだけでは足りない!もっと友達と遊びたい!という子どもの声は、習い事を続けていると高い確率で聞こえてきます。
確かに遊ぶことは大切ですが、習い事も大切なことだと思って始めたはず。なかには、子どもが自らやりたいと始めたこともあるでしょう。しかし、週の半分以上が習い事で埋まり、友達と遊ぶ時間がない…というのであれば、少し習い事を絞ることを検討してみてもいいかもしれませんね。
習い事では得られない、友達との遊びの中で育まれることも、成長には大事なことのひとつです。
先生やコーチと合わない
指導する人と馬が合わないと、大人でも物事を進めていくことは苦痛です。親の手を離れて行う習い事には、親には分からないこともあるかもしれません。言い方が厳しい、怖いなど、どの程度なのかが分からないと、判断も難しいでしょう。
先生やコーチに直接聞いてしまうと角が立つので、周りに友達がいる場合はその友達に聞いて確認してみるというのもひとつの手。子どもに言われたときに、子どもの意見だけを聞いて判断しないように気を付けましょう。
友達関係に不安がある
習い事を友達といっしょに始めたという人も多いですよね。一人で始めるよりも、子どもにとっても親にとっても心強い存在です。楽しく通えている間はいいのですが、ふとしたきっっかけで喧嘩をしてしまったり、レベルが合わなくなってしまったりすると、辞めたいと思ってしまう原因になってしまうようです。
努力が報われない
練習をたくさん頑張っても成果が出ないと努力が報われず、やる気が下がってしまうこともあります。やる気が失せてしまうと、習い事に通うことが嫌になり、辞めたいと思ってしまうのでしょう。家でいっしょに練習に付き合ってあげるなど、やる気が再燃するように促す対策を考える必要があります。
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飽きてしまってつまらない
すでに習ったことをやっていたり、本人はもっとむずかしいレベルのものをやりたいと思っていたりすると、いま習っていることがつまらないと感じることも。今習っていることが子どものレベルにあっているか、確認してみましょう。
「習い事を辞めたい…」と言われたときの「6つの対処方法」
子どもが習い事を辞めたいと言い出したときに、どう対処すべきなのか、辞めたい理由や子どもの様子に合わせて、対処方を考えていきましょう。
1:子どもの頑張りを認めて応援する
しんどくなってくると、つい辞めたい…と愚痴をこぼしてしまうこともあります。すぐ否定的に「だめよ!」と言うのではなく、頑張っているけどしんどいという子どもの気持ちを一度受け止めてあげましょう。
子どもに限らず大人でも、自分の頑張りを認めてもらえると、やる気がもう一度芽生えますよね。うまくいかないこともあるよ、少しずつ前に進めているよ、と前向きな言葉をかけてあげましょう。
2:しばらく様子を見る
辞めたいとは言いつつも、一過性の場合もあるでしょう。辞めたいということに過剰に反応し過ぎないことも、対処方のひとつです。辞めたいと言いつつ、実際に習い事に行くと楽しそうにしているというのも、よくあるパターン。
スイミングをしている友達の子どもは「クロールがしたくないから辞めたい」とクロールに恐怖心を抱いていましたが、実際クロールの練習が怖くないことがわかると、辞めたいと言わなくなったそうです。辞めたいと言ったらすぐに答えを出さないといけないわけではないので、様子を見てみましょう。
3:嫌がっても続けさせる
習い事を始めるときに「ちゃんと続ける」と約束をしている場合は、子どもの希望をすぐ通すわけにはいきません。一度約束したことはきちんと守る、ということを分かってもらうためにも、すぐ折れないほうがよい場合もあるでしょう。
とはいえ、体力的にしんどそう、友達とトラブルがありそうなど、改善が必要な場面では、辞めたいと思う原因を解決することを忘れないようにしましょう。
4:目標を定めて続けさせる
例えばピアノなら、この曲が弾けるようになるまで頑張ろう、スイミングなら、この級に行くまでは頑張ろうと、期限を決める方法もあります。実現可能な目標を設定すれば、その近い目標に向かって子どもも頑張れます。
目標を達成したときに、決意が変わらなければ、親としては続けさせたくても、約束なので辞めることを受け入れてあげましょう。しかし、達成したうれしさからもっと続けたい!と思う子もいるかもしれません。達成したときの子どもの様子次第で、辞めるのか続けるのかを決めても良いですね。
5:習い事で得られる楽しさを再確認する
嫌なことから解放されたい一心で、「辞めたい」といっている場合には、スパッと「辞めてもいいよ」と伝えてもいいかもしれません。ただし、嫌だと思うことから開放されると同時に、楽しいこともできなくなるよと教えてあげましょう。
例えば友達と会えなくなったり、楽しみにしていた発表会に出られなくなったりなど、辞める=楽しいこともできない、ということまで教えてあげると、気持ちが変わるかもしれませんよ。
6:本当に嫌なら辞めさせる
嫌なことを無理矢理続けても、本人やその様子を見ている親にとってもストレスになります。続けることが良いとは限らない場合もあります。子どもへは、辞めたいと言ったからすぐ辞められるのではないことを伝え、理由を理解しお互い納得のうえ辞めるようにしましょう。
実例!我が家で実践したときの子どもの反応
我が家の5歳の娘は、3歳からスイミングに通っています。仲の良い友達と始めたのですが、やはり上達速度は人それぞれなので、ちょっぴり運動が苦手な我が子は置いていかれるように…。
そんなとき、娘がスイミングを辞めたいと言い出しました。きちんと理由を聞こうとしたものの、「飽きちゃった」「つまらない」「楽しくない」とサラリと言い続けるだけで、しっかりと話をしようとしません。娘とじっくり話をする時間を設けるために、娘とふたりで出かけました。
そこで改めて話を聞いてみると、「みんなと同じクラスでできないから楽しくない」と言い出したんです。私は「あなたが頑張っているのは知っているよ、もう少し頑張ってみようよ」と、努力してレベルアップすることの大切さと、ただの遊びだと思っているなら辞めてしまおうか、と話をしました。
すると娘から「頑張るから続けたい!」言ってくれました。きっと娘なりに努力はしていましたが、自分だけ報われないことが悔しくて嫌だったのでしょう。
やる気がアップした娘は、次の試験で友達と同じクラスにあがれ、今でも楽しく通っています。
さいごに
ただ楽しいだけでは続けられないこともある習い事は、途中で辞めたいと思ってしまう子どもも多いでしょう。そんなときにどう対処すれば正解なのか、親は迷ってしまいます。子どもの話を聞きながら、ときには厳しくときには優しく、我が子が前に進めるようにサポートしてあげましょう。