子どもの嘘への対処法!良いウソと悪いウソの違いとは?
容認できる嘘/注意する嘘の見分け方
それほど気にしなくても良い、容認できる嘘は、ごっこ遊びのなかの空想でよく聞かれます。本人は嘘をついているという自覚がなく、成長するにつれて、このような嘘は自然につかなくなります。
一方で、叱られないように自分を守るための嘘は、子ども自身も嘘をついているとわかってついています。嘘をつく理由は、親の注意を引きたい・認められたい・ほめられたい・叱られたくないという願望から出る場合が多いです。
いったん嘘が成功すると、習慣化してしまうので注意が必要です。
筆者が保育園で実際に体験したことをお話しします。
3歳になったばかりの男の子でしたが、嘘をついて親や周りの大人をコントロールすることが頻繁にありました。確かに知恵の発達が早い男の子でしたが、保育園で起こったことや、他の園児・教師の言動を自分の都合の良いように誤って親に伝えるため、フォローが大変でした。
例をあげると、お弁当に自分が嫌いなおかずが入っていた時、食べたくないので、「お腹が痛い」と嘘をついたり、帰宅後「食べた?」と聞く母親に「先生が捨てた」と又、嘘を重ねるのです。幸い母親と保育園側のコミュニケーションがよくとれていたため、嘘を修正することができたのですが、、、
このように、自尊心が育っていない子どもは、叱られないため、自分を守るために嘘をつかざるを得なくなったり、自分の望む結果を得ようとして嘘を上手に使って親や周りの大人をコントロールしようとします。エレーナ・ホイッカ博士のように、嘘をつくことの良い面だけを見ることは現実的には無理かもしれませんね。
では、子どものつく容認できない嘘にはどのように大人は対処すればよいのでしょうか?
嘘をついた時の対処法
子どもが育った環境と、嘘をつくようになることには因果関係があります。
先に述べた男の子の場合、成果があったときだけ、親御さんが子どもに褒美をあげていました。例えば、「歯医者に行ったからトミカを買ってあげる」などです。
このような場合は、まず、親の態度を変えてもらわねばなりません。対処方法は、厳しく叱らず冷静に受け止めましょう。
また謝罪の強要もNGです。しっかりと嘘をついた目的を見極めてから、子どもが納得したうえで謝らせましょう。
さいごに
いかがでしたか?
子どもが嘘をつく要因の一つに育った環境があるという指摘は注目に値します。
別記事でも述べましたが、大人はついついその場を即刻に収めるために「~したら、~買ってあげる」などと言いがちですが、要注意ですね。
子どもは大人の裏の裏まで見抜いているということでしょう。良い意味でも、悪い意味でも「子どもはしたたか」だと思います。 一方で、嘘をつくという行為自体は子どもの成長過程の1つなので、周りがおおらかに構えることも大切です。
子どもが嘘をついているな、と感じた時は、我慢強く子どもの話を聞くようにしましょう。そして、子どものついた嘘が容認できる嘘なのか、それとも注意すべき嘘なのか、冷静に分析しましょう。
親が感情的なってはだめですね。どのように注意すれば子どもの健全な成長につながるか、親も保育者も試行錯誤です。