子どもの習い事「おすすめスポーツ」11選!体幹や筋力を鍛えやすい習い事は?
体幹や筋力を鍛える重要性とは?
子どもの時期にスポーツなどで活発に体を動かすことは、子どもの成長や発達に欠かせません。運動することで、身体的能力の基礎を養い、病気にかかりにくい体を作れるためです。
では、スポーツによって体幹や筋力を鍛えると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
体幹で全身を支えると多くの動作が可能に!
体幹とは、体の軸になる部分です。鍛えていれば、全身がしっかりと支えられるため、手足の力を発揮する助けになります。
重い荷物を持てる、正しい姿勢が保てるということは、強い体幹があってこその状態。幼少期は外部からの刺激によって、調節機能や運動機能が発達します。発達が活発な時期に体幹を鍛えられると、体を動かしやすくなり、遊びや運動の幅が広がります。
多くの経験をすることで、より神経に刺激を与えることに繋がるでしょう。
筋力は体力全般に関わる力
筋力とは筋肉の発揮できる能力のことで、瞬発力や持久力といった体力に関係する大切な要素となっています。
遊びや運動をより活発にするためだけではなく、立つ・歩くなどの基礎的な動作にも不可欠です。これらの動きは、日常生活を自立的に行うために不可欠で、筋力があることによってスムーズに行えています。
筋力は、幼児期に著しく発達する力ではありませんが、体を普段から動かしておけば児童期以降の発達を促すことにも繋がるでしょう。
小学校入学前でもできる!体を鍛えられる習い事をご紹介
体幹や筋力を鍛えるには、どのようなスポーツが良いのでしょうか。幼児期から始められる習い事をピックアップしたので、特徴を見ていきましょう。
水泳(スイミング)
水中では、日常生活では受けることのない負荷が体にかかります。そのため、水泳をするには、腕や足の筋肉、体幹の力などが陸上で活動する以上に必要です。
普段よりも負荷をかけながら動くことで、鍛えにくい筋肉も多く動かすことになり、全身の筋力をバランス良く向上させることができるでしょう。また、水温は体温より低いため、体の免疫力を上げる効果も期待できます。
0歳からでも通える保護者同伴のスイミングスクールなどもあり、幼くても習いやすいスポーツです。
サッカー
サッカーは、走る・蹴るといった動きを中心とする他、相手とのボールの奪い合いや、広範囲の移動を繰り返しながら行うため、強い筋力や体幹が重要なスポーツです。
また、普段からトレーニングを行って適切な筋力を維持する必要もあります。サッカーを習うと、1試合走りきる持久力や、ボールに対するキック力、急な方向転換でもぶれない体幹など、さまざまなことを身につけられるでしょう。
2歳ごろから通えるサッカー教室もあるため、幼児期でも挑戦できます。
野球
野球は、ボールを打つ・掴む・投げるという動作が必要なスポーツです。
中でも投球は、片足立ちや上半身のひねりなど全身の筋力バランスを取りながら、用具を操作しなければなりません。投球運動は人間に必要な動作のひとつで、子どものうちに獲得しておきたいと言われています。
3歳から4歳ごろに適切な経験を積むと、年齢が上がるにつれ、ぎこちなさなどの無駄な動きが減少して滑らかになり、目的に合った動きが可能になるのです。
野球のトレーニングを行い、筋力や柔軟性が高まると日常生活でのケガ予防にも繋がります。
ドッジボール
ドッジボールは、ボールを投げたり捕ったりする他に、限られたスペースの中でボールから逃げるという要素が重要なスポーツです。
走る・跳ぶという動作は、幼児期において必要な運動の一環でもあり、ドッジボールは筋力や体幹を鍛えやすい全身運動だと言えるでしょう。
小さい子どもでもルールを覚えやすいスポーツで、公式競技としても全国で盛り上がりを見せています。
ボールの扱い方といった基礎から学べるような体験教室が行われている地域もあります。
体操
体操で行うことは、基礎運動の反復練習です。神経系の発達が活発な4歳ごろに走る・回るなどを繰り返し行うと効率よく神経を刺激できるため、運動能力の向上にも繋がります。
また、全身をバランスよく動かすスポーツでもあり、体幹を鍛えることにもなると言われています。しっかりとした姿勢をキープできたり、集中力を高めたりといった効果も期待できるでしょう。
体操教室に通うと、小学校で行うマット運動や跳び箱などを前もって練習できるという特徴もあります。
ボルダリング
ボルダリングとはロッククライミングのひとつで、オリンピックの正式種目として選ばれた、注目を浴びているスポーツです。
ゴールまでのルートや、次に掴む石などを自分で考えながら壁を登っていく、全身運動となります。継続すると、体幹や柔軟性、筋力などの向上に繋がるでしょう。
相手と競うというよりも、自分に対する目標をクリアしていくという要素が強いため、精神力を鍛えられるという側面もあります。
大人が行うスポーツというイメージが強いかもしれませんが、子どもでも5歳ごろから始められる習い事です。
バレエ
バレエを踊るには骨や筋肉を使い、重力に反発しながら体重をコントロールする必要があります。幼児期から習うと身体能力の向上、姿勢の大切さなどを身につけられるスポーツでしょう。
また、芸術的な感性を磨いたり、音楽に合わせて体を動かすリズム感を養ったりすることにも繋がります。
バレエ教室は3歳から4歳ごろから通い始める場合が多いようで、バレエの基礎だけではなく、踊るために必要なウォーミングアップやストレッチの指導も受けられます。
柔道
日本の国技である柔道は、中学校の指導要領にも含まれているスポーツです。投げ技や受け身、相手の動きに応じた体さばきなどを中心とした全身運動で、瞬発力や筋持久力を向上させられると言われています。
勝敗に関わらず、対戦相手を尊重し敬意を払うことも重要視されており、幼児期から始めると礼儀の学びにも繋がるでしょう。
小学1年生ごろから習えるところが多いですが、3歳から受け入れ可能という教室もあります。
空手
空手は突きや蹴りなどを使って行うスポーツで、技の速度と威力を発揮するため手や足だけではなく、全身を必要とします。幼児期から空手を学び、体のさまざまなパーツを操ることで全体の筋力アップに繋がるでしょう。
年長ごろから通える教室では、基礎体力を向上するためのトレーニングも組み込まれています。空手の中で、相手の必要な組手稽古では、判断力や反射神経を磨く効果も期待できます。
また、武道であるため柔道と同じように礼節を重んじる習い事です。普段はなかなか教えられない礼儀に触れる、良い機会にもなります。
スケート
スケートは子どもの身体能力の向上と平衡感覚を発達させることに役立つと言われています。
肩甲骨や股関節の柔軟性、演技時間内を滑りきる持久力、美しいポーズを保ちスピンをしても転倒しないためのバランスなどの要素が必要です。
また、高くジャンプする筋力の向上、体幹の強化といった訓練も必要であるため、スケートを習うと全体の筋力を強め、体の耐久性を上げることにも繋がるでしょう。
乗馬
乗馬は競技として男女の区別がなく、さまざまな世代の人が学べます。
乗馬の基本姿勢を身に付けると、腰や背中の筋力が強まり、美しい姿勢とバランス感覚を獲得できるでしょう。
また、動物と一緒に行うスポーツであるため、身体能力を高める以外に動物に対する愛情や思いやりなどを育む効果も期待できます。
3歳ごろから通える教室では、馬に乗るだけではなく、ポニーの世話から体験が可能です。
さいごに
体幹や筋力を鍛えられる習い事は、たくさんあります。幼児期から多くのスポーツに親しむことで、体や心の発達に影響を良い影響を与えることに繋がります。子どもには日常生活にも役立つことを学ばせたいと考えているなら、スポーツを候補に入れてみてください。楽しみながら、しっかりとした強い体を獲得できるでしょう。
参考
- 子どもの体力向上:スポーツ庁(https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/sports/mcatetop03/1371874.htm)
- 表郁夫,2018『未就学児のからだづくり』掲載誌 札幌大学女子短期大学部紀要
- 幼児期運動指針:文部科学省(https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/undousisin/1319771.htm)
- 文部科学省,2012『幼児期運動指針ガイドブック(2章 幼児期における身体活動・運動の意義)』(https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data0/publish/pdf/youjiki_2.pdf)
- 神奈川県立体育センター研究報告書,平成29年『幼児期における積極的な運動遊びの経験の有無が体力・運動能力に及ぼす影響について』(https://www.pref.kanagawa.jp/documents/7318/report-iizuka-re.pdf)
- e-ヘルスネット(厚生労働省)(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/)