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子どもはどう死を理解する?「死への理解」を年齢別に解説!

ライター 村田 美子
2023/11/29 05:11
子どもから“死”について尋ねられた時、どう答えていますか?「遠くに行ってしまった」「お星さまになったの」などと、あいまいに答えていませんか?死をタブー視せず、しっかり説明することが大切です。この記事では子どもの発達段階と死の理解についてお話します。

死について説明する4つのこと

① 生きている者が一度死ぬと、 その体は二度と生き返ることはできず、以前の状態に戻ることは不可能であるという不可逆性
② 肉体機能、新陳代謝、感情、動作、思考など、生きている時に行っていること全てが死によって終わるという最終性
③ 生きている者は皆、いつかは必ず死ぬという不可避性、普遍性。自分を含め、全ての人が持つ死の運命、歳を取ること(加齢)は生物学的成長の流れであること
④ 死は肉体的・生物学的な要因があるという因果性
上に述べた④因果性は子どもにとっては大変理解しがたいことです。人が亡くなった時、残された人が自分を責め、罪悪感に駆られることがあります。
一般的に、子どもの方が大人よりも罪悪感を覚える度合いが大きいといいます。経験や成長が必要になってきますが、子どもが因果性を理解できるように、周りの大人は「どういうことがあって、何が原因で亡くなった」ということを、かみ砕いて伝え、子どもの苦しみを和らげる手助けをすることが重要です。
参考:Bulletin of Beppu University Junior College,35(2016)

「6~8歳の子ども」の60%は“死の概念”を理解できる

子どもの「死に関する理解」についての科学的データをご紹介します。杉本 陽子氏(三重大学医学部看護学科)は、「子どもの「生と死」に対する認識」の中で、
幼児期から思春期にある子どもが死をどのように認識しているのかエビデンスを紹介しています。杉本氏は6歳〜15歳の子ども89名を対象に聞き取り調査を実施しました。
その結果、6〜8歳の子どもの60%が、8歳以上では80%が上記4つの死の概念を理解できるということが分かりました。

「死の理解の仕方」年齢別の特徴

次に子どもたちがどのように死を理解していくのか年齢別に見ていきます。親や大切な人が亡くなった時、子どもの発達段階にふさわしい言葉で説明することが大切なので、参考にしてください。

乳幼児期

乳幼児は死を認識しませんが、周りの人が抱える不安を強く感じ取ります。

2~3歳児

この年齢の子どもたちは、寝ていることと死んでいることの違いが分かりません。そのため、不安な気持ちに襲われます。
亡くなった人は「眠っている」とか「遠くへいった」という言葉で、あいまいに死を説明するのではなく、「死」という言葉を使うことが大切です。
大切な人が死んでしまったことを知らされても、この年齢の子どもは、「どこにいるの」と繰り返し聞きます。そういう時は、「~は死んでしまったのよ。だから、もう帰ってこないのよ」と、穏やかな態度で、子どもの質問に答えて安心させてあげましょう。
子どもは同じことを何度も何度も繰り返し聞くことで、確認し、一生懸命理解しようとしているのです。発達段階における必要性から行われる行為だと覚えておきましょう。

3~6歳児

この年齢の子どもも、死と眠りを混同しがちで、死は一時的であるもの、また、徐々に起こる事としてとらえており、死んでも再び生き返ると考えています。
たとえば、「自分が言うことを聞かなかったから~が死んだんだ」というふうに、自分の行為がその死を招く原因になったと考えがちな年齢なので、子どもの心が不安でいっぱいにならないように、守ってあげてください。

6~10歳児

6歳以上になると、子どもは死について強い好奇心を持ち、詳しいことを知りたがります。「死んだらどうなるの?」「どこにいくの?」「どうやって人が死んだってわかるの?」などです。
大人は丁寧に子どもの質問に答えるようにしましょう。とはいえ、なかなか難しい問題で答えづらい質問です。
死は悲しいことですが、その事実を通して、死を悲しみ、故人を懐かしむ大人たちを見ることで、子どもは死を少しずつ理解していきます。
身近で大切な人が亡くなったときは、子どもがその人を思い出し、静かな時間を過ごせる場所を作ってあげましょう。この年齢の子どもたちには、安心して思い出す事のできる習慣的行為が助けとなるからです。

10歳以上

10歳以上の子どもは、死は最終のことであることや、誰にも訪れるものであることを認知できるようになりますが、その理解はまだ完全なものではありません。
11~12歳くらいになると、周囲の人の気持ちを察し、死に関わる質問はしてはいけない、質問をすることが、周りの人の痛みをもたらすことを理解します。子どもの成長や経験を大人がしっかり把握し、説明する必要があります。

子どもに命の大切さを伝えるには?

どのようにすれば、子どもに「命」の大切さを伝えることができるでしょうか?子どもと一緒に植物を育てて観察したり、小動物を飼育するという経験をさせることも一案です。
水やりなど動植物を世話し、その成長を見守ることで、子どもは生き物に愛着を持つようになり、生きていることの大切さに気付きます。「生きるとはどういうことか」を経験的に学び取っていきます。
ペットロスの経験も、子どもたちにとって死を理解する場になります。その他、動物園・植物園・公園などへの散歩なども生き物について知るよい機会です。
また、子どもたちは絵本やお話しなどを通じて「生きること」「死ぬこと」を知識として学んでいきます。
テレビ番組やゲームのなかには、暴力的なシーンが出てきたり、簡単に人が死んだりするものもあるので、大人が内容を精査することも必要です。

さいごに

最愛なるじぃじが亡くなった。娘は幼いながらも天国へ行ったじぃじの葬儀へ。ずっと手を合わせ、大人達のする事を静かに見守って、見送ってくれた
これは、最近お父さんをなくされた方の言葉です。
死を周りの大人と共に体験し、同じ思いを分かち合っていくことこそが、命の大切さを子どもが知る一番の機会であると筆者は思います。
この方とは逆に、葬儀の場で、幼児がはしゃいでいて戸惑った経験を持つ読者もおありでしょう。
幼児でも、生きているものと生きていないものを区別することができますが、死んだら二度と生き返らないということは、なかなか理解できません。
さらにもう少し大きくなっても、就学前の子どもでは「死ぬ」ことと「寝ていること」「どこかへ出かけた」という一時的な別れをはっきりと区別してとらえることはできないことを記事でお伝えしました。
記事では年齢ごとの理解度をご説明しましたが、発達には個人差があります。家族が日ごろ先祖をどのようにお祭りしているか、ペットロスを経験したかなどの環境によっても異なるでしょう。
幼い子どもに「死とはどういうことか?」という「死」の本質について、正しく理解させようと無理をする必要は全然ありません。
生きているあらゆるものが、やがて死ぬということ、生命の大切さを日々の生活の中で伝えていきたいものです。周囲の大人が「命」や「死」について、誠実なメッセージを子どもに伝え、そして、「命」について学ぶ体験を与えることが大切です。
    この記事の著者
    【ライター・コラムニスト】神戸市外国語大学を卒業後、京都府立高校で英語教師として勤務。 その後、40歳で米国ジュニアタ大学に留学し、平和学を専攻。 続いてオハイオ州立大学 教育学部 修士取得、博士課程、単位取得。 帰国後、関西外国語大学にて教授。 時事、カルチャー、政治経済、幼児教育~社会人教育まで多岐にわたる分野で記事執筆。20年間インドのアウトカーストの子どもたちの教育支援を行っている。 2018年、インド支援の一環として出版社、Murata Publisherを立ち上げる。著書に東洋経済新報社より「クリティカルシンキング 基礎編」「クリティカルシンキング 実践編」「誰も知らなかったインド人の秘密」、Murata Publisherより電子本39冊出版。
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