幼児のIQテストはどこで受けられる?テストの内容と注意点
IQテストとは?
そもそもIQテストとはどういうものなのか、よくわからないという人もいるでしょう。「IQ(intelligence quotient)」とは日本語で「知能指数」を指します。IQテストはその名の通り、知能指数を数値であらわす検査方法です。
IQが高いほど知能が高いとされていて、平均が90~109、110を超えるとIQが高いという判断になります。ただしIQは子どもの年齢や発達などによって変化するため、数値にばかりとらわれないよう注意しましょう。
目的
IQテストは、子どもの発達を客観的にチェックすることを目的に行われるといいます。とくに就学前の幼児期にはテストや成績票がないため、親の立場から客観視するのはなかなか難しいもの。IQテストで子どもの発達を客観視するとともに、子どもの苦手分野・得意分野を知ることは、今後の教育にも大いに役立つことでしょう。
ただしIQテストには、運動や音楽・芸術などの能力は反映されないこと、国によってテストの種類が異なることなどの問題点も挙げられています。
いつから?
IQテストは小学校入学後に受けるのが一般的ですが、テストの種類によっては2歳頃から受けられるものもあります。病院などでIQテストを受ける場合、子どもの年齢を考慮したうえで適切なテストを専門家が選ぶ場合が多いようです。
小さな子どもの場合「言葉」「数」「記憶」「図形」に関する問題が主流で、筆記式のテストもあればおもちゃなどを活用するテストもあります。ただ文字が読めない子どもの場合、筆記式のテストはきちんと受けられないのではないかと不安になるかもしれません。
しかし基本的に幼児期のIQテストは絵や図を使ったものがほとんどで、問題文はママやパパが代読してあげることもできるので心配ないといいます。
幼児のIQテストはどこで受けられる?
就学前の子どものIQテストは、どこで受けられるのでしょうか?
自宅
ネット環境が整っていれば、オンラインのIQテストを探してみてもいいですね。しかし幼児を対象にしたテストは少なく、また精度が確かでないものも多いため、遊びの延長のようにとらえた方がいいかもしれません。
より効果的なテストをしたいのであれば、学研などから販売されている知能テストの問題集を活用するのがおすすめです。子どもの年齢に合った問題集を用意することで、手軽に子どもの発達具合をチェックすることができるでしょう。
幼児教室
本格的なIQテストを受けさせたい場合は、幼児教室に相談してみてはいかがでしょうか?教室によって金額は異なりますが、5000〜20000円程度でIQテストを受けることができます。ただし入会していないと受験できないという教室も多いので、入会を希望しない場合は注意が必要です。
慣れない環境下のテストでは、子どもが緊張して本来の力を出せない場合も多いといいます。一度受けた結果だけをすべてと考えず、可能であれば何度か受験してみてもいいかもしれません。
児童発達支援センター・病院
子どもの発達に不安がある場合は、児童発達支援センターや病院などでテストを受けられることもあります。対象になるかどうかは専門家の判断になるため、まずは相談してみてはいかがでしょうか?
また病院によって、テストにかかる費用が保険診療の対象になることもあれば、全額自己負担になることもあるので、金額についても相談しておくといいですね。
子どもにIQテストを受けさせるときの注意点
IQテストを子どもに受けさせる場合、IQの数値を子どもの価値と結び付けてしまわないよう注意が必要です。現在のIQテストでは、子どもの言語的機能や論理数学機能を元に数値が算出されることが多く、それ以外の要素は考慮されていない場合がほとんどです。
そのため「IQが高いから人としても素晴らしい」「IQが低いから人としても劣っている」などという極端な考え方をしないように気を付けてくださいね。IQテストによって子どもが現在「できること」「できないこと」が明確になることで、その後の成長をよりサポートしやすくなるでしょう。
実際にIQテストでできなかったことの中には「やったことがないもの」「興味がないもの」が多いといわれています。その場合、経験を重ねることで少しずつできるようになっていくので、1年程度を目安に成長を促してみてはいかがでしょうか?
さいごに
IQテストは知能指数を測るものですが、すべての知能が数値化されるわけでなく、あくまで子どもの能力の一部だけだということを頭に置いておきたいですね。また子どもの年齢や環境などによってIQの数値は変動するもの。一度の結果を重くとらえすぎず、子どもの成長を見守ってあげましょう。