手指の発達に効果的!子どもの指先を鍛える遊びやおすすめおもちゃをご紹介
指先は、子どもの発達に大きな影響を与える器官であると言われています。手指の動作は脳と非常に深い関係にあり、手指を使うことは脳や神経の発達に効果的なのです。手指の発達について知識を増やして、遊びを通して子どもの知能を伸ばしていきましょう。
手指の発達と脳の関係
体の手や足などの部位の動きや感覚は、それぞれが脳の決まった分野でコントロールされています。特に指先は「第二の脳」「露出している脳」と言われるほど、手や指の動きは脳の発達に大きく影響します。これは、手指には脳につながる神経がたくさんあり、手指をたくさん使うことで神経が発達して脳が刺激されるためです。したがって、脳にとって手指の発達が重要と言えるのです。
指先を使った遊びがもたらす効果
手指と脳は深い関係にあることをお伝えしましたが、具体的にはどのような効果が期待できるのか知りたいですよね。
「巧緻性(こうちせい)」という言葉を知っていますか?巧緻性とは「手指の器用さ」のことを指しています。この巧緻性を育むことで大脳が刺激されて、「運動能力」「思考力」「コミュニケーション能力」「記憶力」などが活性化され、賢い子に育つと言われています。そのため、巧緻性は幼児教育でも重要なものとされているのです。
手指遊びをするメリット
手指を使った遊びは、脳の活性化により知能を伸ばす効果が期待できることが理解できたと思います。ここからは、手指を使った遊びには具体的にどのようなメリットがあるのか解説します。
効率よく作業ができ、思考力も身に付く
指先を器用に動かせるようになると、効率よく作業ができるようになります。例えば積み木を高く積む場合、指先が器用でなければすぐにバランスが崩れてしまい、高く積むことはできません。しかし指先を器用に使えるようになると、バランスを上手に取ることができます。また、どうすればバランスよく積めるのか考えながらの作業なので、思考力も伸ばすことができるのです。
想像力が豊かになる
お絵かきや積み木などは、自分の作りたいものや描きたいものなどを想像しながら作業することが多いですよね。このような経験の繰り返しで、想像力や豊かな心が育っていくのです。
集中力を高めてくれる
指先を使った遊びは、集中力や慎重さを必要とするものが多く、集中していないと最後までやり遂げることはできませんよね。ただの遊びと思うかもしれませんが、楽しみながら集中力を高めていきましょう。
天気を気にせず室内でも遊べる
指先遊びは場所や時間、天候に左右されることなく手軽に遊べるものが多いですよね。暑い日や寒い日でも、お家の中で積み木やお絵描きを楽しめるので便利な遊びと言えます。
指先を使った遊びのポイント
指先を使った遊びをするときのポイントをみていきましょう。
年齢・レベルに合った題材にする
幼児期の子どもにとって、指先遊びは簡単なものばかりではありません。だからといって難しすぎては子どもたちが楽しめない可能性もあります。子どもが楽しめなければ知育効果が期待できなくなってしまうでしょう。そのため、年齢やレベルに合った題材を選ぶことが重要です。子どもたちの反応をよく見て楽しめているかどうかを判断したり、ときには子どもたちに意見を聞いてみたりするとよいでしょう。
子どもたちが楽しめるように工夫する
指先遊びは、簡単なものから難しいものまでさまざまです。説明だけではやり方がわかりにくいことも多くあり、そのような場合は遊びに集中できず楽しくありませんよね。子どもたちに説明するときは、実際にお手本を見せながらゆっくり丁寧にやり方を教えるとよいでしょう。また、何度か繰り返して見せることでイメージも湧きやすくなります。
いろいろな指先遊びを取り入れる
指先を使った遊びには多くの種類があります。一つの遊びばかりに執着していると、飽きてしまう可能性もあり知育効果もあまり期待できないかもしれません。さまざまな指先遊びを取り入れることで、子どもが関心を持ち楽しんで遊んでくれるでしょう。
【0~1歳】指先遊びのポイント
0~1歳の子どもは、見えたものを何でも触ろうとしますよね。この時期重要なことは「つかむ」「つまむ」といった動作です。箱に何かをつかんで入れるといった動きを利用して、遊びにつなげましょう。また、指先だけでなく五感を刺激できる遊びもおすすめです。振ると音が鳴るおもちゃや、ガサガサ音がしたり仕掛けのある布絵本を見せたりして楽しませてあげてくださいね。ただしこの時期の子どもは、手につかんだものを何でも口に入れてしまうことも多いため、誤飲には注意しましょう。
【2~3歳】指先遊びのポイント
2歳を過ぎてくると、徐々に指先を器用に使えるようになっていきます。また、大人の真似ができるようになるので遊びの幅も広がるでしょう。折り紙やお絵描きなど大人も一緒にできる遊びがおすすめです。色の識別もできるようになるため、簡単なパズルも楽しめるでしょう。この時期になると、自我が芽生え何でも自分でやりたがるようになります。しかし上手くできないことも多く、つい口や手を出してしまいそうになるかもしれませんが、子どもの「やりたい」という気持ちを受け止めて見守ってあげてくださいね。
【4~5歳】指先遊びのポイント
4歳頃になると、手や指の力も強くなり複雑な遊びができるようになります。細かい指先の動作や、想像力を育むことができる「アイロンビーズ」などを取り入れてみるといいでしょう。小さいパーツを扱うことで手指の訓練になりますし、色や形を認識することで想像力を伸ばすことができます。また、ビーズをたくさん使うので集中力も必要です。指先も鍛えられ、完成を想像しながらの作業のため考える力も養われるでしょう。
手指の発達に効果的な「手遊び」
日々の遊びの中に指先を鍛える手遊びを取り入れることで、子どもの脳を刺激できたらいいですよね。身近にあるものでも、十分効果は期待できます。
ここからは、効果のある手遊びを紹介します。
新聞紙
新聞紙遊びは、手指の発達を促すのに適した遊びです。新聞紙を見て、つかむ、ちぎる、丸めるといった動作で、目と手の動きを連動させる力を高めることができます。また、形の変化や感触を楽しむのに最適な遊びです。ビリビリと破れる音や、ガサガサこすれる音はきっと子どもは好きなはずです。キックやパンチなど全身を使って破るのも楽しいですよね。新聞紙遊びで、指先だけでなく視覚や聴力も刺激しましょう。
お絵描き
お絵描きをするときのクレヨンや色鉛筆をしっかり握って描く動作は、手や腕をコントロールする力を伸ばせます。最初はなぐり描きから始まりますが、徐々に想像力を働かせながら描けるようになります。描いたものを否定せず、自由に描くことを楽しませてあげましょう。
粘土遊び
指先の発達には粘土遊びもおすすめです。粘土遊びは「丸める」「つかむ」「伸ばす」「ちぎる」といった動作で指先をフル活用できます。また粘土の冷たさや感触を感じることもできるほか、自分が思い描く形に作っていくため想像力も育めるのです。粘土には種類がさまざまあるため、低年齢の子どもには口に入れてもいいように小麦粉粘土など、年齢に合った粘土を選んでくださいね。
シール貼り
シール貼りは、シールを剥がして紙のねらった部分に貼るという単純作業です。大人にとっては簡単ですが、子どもにとってはそうではありません。繰り返し行うことで、ねらった場所に貼ることができるようになり達成感も味わえるでしょう。何度も楽しめる一度貼ってもはがせるタイプの台紙付きシールがおすすめです。
手指の発達に効果的な「おもちゃ」
手指の発達には知育玩具と呼ばれるおもちゃも有効です。
積み木
積み木は「手指の器用さ」「集中力」「バランス感覚」「想像力」を必要とする遊びです。低年齢の子どもには安全な素材でできたものや、音の鳴る積み木がおすすめですよ。子どもの年齢や成長に合わせた積み木を選びましょう。
ひも通し
ひも通しは、穴の開いたビーズなどにひもを通すというシンプルな遊びです。指先の繊細な動きが必要になりますし、左右別々の動作をしなければならないため集中力も養われます。
パズル
子どもが1歳くらいであれば、形に合う場所へブロックをはめる「型はめパズル」がおすすめです。物の形を理解してはめ込むことで、指先の発達だけでなく集中力アップも期待できます。年齢が大きくなったら、ジグソーパズルにステップアップしてみましょう。
さいごに
手指を使った遊びは、子どもの脳の発達に良い刺激を与えることができます。身近にある新聞紙やシールを使った遊びでも手指を鍛えられます。日々の生活の中に取り入れることで、楽しみながらトレーニングができるといいですね。
参考サイト
- 知育・教育情報サイトoriori [オリオリ] !指先遊びの6つのメリットおすすめの指先遊び7選(https://oriori.education/2007087 )
- 保育士くらぶ|指先遊びとは?保育園で楽しく取り組めるアイデアまとめ!【ねらい・メリット・おもちゃ・手作り・ポイント】(https://www.hoikujyouhou.com/hoiku_club/27296 )
- 保育士求人なら【保育士バンク!】|保育園でできる指先を使った遊び!洗濯バサミやボタン、手作りおもちゃのアイデア(https://www.hoikushibank.com/column/post_2276#i4 )