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子どもと一緒に植物を育てよう!非認知能力や食育にメリットも

shizuka
2024/08/16 05:08
植物を育てることは、五感への刺激や興味関心の広がり、非認知能力の発達など、子どもに多くのメリットをもたらします。この記事では、「子どもの発達にどのような影響があるのか」を注意点・栽培方法・おすすめの植物の紹介とともに解説。子どもとガーデニングをしたいと考えている方は必見です。

植物の力

街中や郊外で見かける植物。ふとしたときに目にして癒やされている方も多いでしょう。農林水産省の報告から、花のある部屋で過ごすとストレスが25%軽減され、リラックス効果が29%高まるなど、植物の癒やし効果が医学的に証明されていることがわかります。花や植物は、香りによるリラックス効果や鎮静作用のほか、緑を眺めることで眼精疲労の回復を助けるはたらきも。

また、アメリカやカナダでは大学で「園芸療法士」の資格も取得可能で、ストレス軽減や健康の増進を目的に植物を育てる「園芸療法」も行われています。植物は私たちの生活にとってなくてはならないものです。農林水産省も「花育」として小中学校での寄せ植えや生け花の体験活動を支援し、子どもの植物栽培を推進しています。

子どもと植物を育てることで期待できる効果

癒やし効果以外にも、植物の栽培によって子どもが得る学びは多くあります。それぞれ詳しくご紹介しましょう。

五感の刺激・運動

植物の栽培は、土を耕して種をまく・花の色や香りを楽しむ・収穫物を食べるなど、多くの過程で五感が刺激され、感覚が養われます。

また、土をいじる・種をまく・水やりといった手入れでは、普段運動をしない子どもでも自然と身体を動かして運動不足の解消が見込めるでしょう。屋外で太陽光を浴びて身体を動かすのは、生活リズム・睡眠の質を整えることにも効果的です。

植物・生き物に関心をもちやすくなる

植物の栽培から植物全体に興味を広げる子どもは多いです。名前や特性などに疑問をもったら、子どもと一緒に調べてみるといいでしょう。自分が育てている植物以外にも、どんどん興味を広げてくれるかもしれません。四季によって姿を変える植物を見て、季節感も学べます。

さらに、土を触ったり植物を観察したりするなかで、自然と昆虫や鳥などを目にする機会も増え、生き物に興味をもつことも。動植物に触れることで命の大切さを知り、思いやりの心を育めるでしょう。

非認知能力を育む

植物の栽培は長く時間がかかり、思いどおりにはなりません。植物が生長しなかったり病害虫の被害に見舞われたりすることもあるでしょう。そうしたトラブルから、子どもは「どうしてだろう?」「どうすればいいかな?」と自然と考えるようになります。

疑問の答えや対応方法を調べるために行う「身近な大人に質問をする」「本や図鑑で調べる」といった経験が、子どもの探求心や問題解決能力を育むでしょう。ゆっくり時間をかけて生長を見守り、試行錯誤して開花・収穫を迎えることで達成感も得られます。その経験は、忍耐力・自己肯定感につながるのです。

食育になる

家庭菜園で植物にかかわると、食育にもつながるでしょう。収穫できるまで植物を育てるのは、多大な手間と時間が必要です。苦労して自分で育てた野菜には思い入れもあるため、食べ残しや好き嫌いが減るでしょう。とれたての新鮮な野菜を食べるうちに、野菜のおいしさに気づいたり、食べ物を作る大変さを知ったりすることで、食材を大切に扱うことも学べます。

また収穫を通して、野菜の旬や特性、葉などの特徴に関する知識が体験的に身につくのも大きな学びです。

栽培の種類

植物の栽培方法は大きく分けて3つあります。それぞれの特徴をご紹介するので、ご家庭の状況に合わせて、育てやすい方法をお試しください。

「水耕栽培」なら室内で手軽に

土の代わりに水を培地として植物を育てる水耕栽培は、室内で育てられることが特徴で、季節・天候の影響も受けないので、通年栽培を楽しめます。

観葉植物から野菜までいろいろ育てられますが、根菜系は水中ではなかなか生長しないため不向きです。

「容器栽培」なら移動や管理がしやすい

鉢・プランターを使う容器栽培はベランダや室内など好きな場所で育てられ、天候や季節に合わせて移動することも可能です。大きく育ちすぎないようサイズをコントロールできるので、樹木にも挑戦できます。

容器栽培は水分管理が大切なので、こまめに水やりをしましょう。また生長に合わせて植え替え・不要な根を切るなどの手入れが必要です。

「地植え」なら植物がのびのび育つ

地植えした植物は根が深く張られる分、大きく育ちます。栄養・水分が豊富に含まれている土壌なら、施肥・水やりが少なく済むのもうれしいポイントです。

一方、土が乾きやすい夏季にはこまめな水やりが欠かせません。また、地植えの場合は雑草・害虫対策が求められます。

植物を栽培する際に気をつけたいこと

子どもと植物の栽培をする際、どんな点に注意すればいいか見てみましょう。

楽しむことが最優先

子どもと一緒に植物を育てるときには、とにかく楽しむことが最優先です。

植物の手入れに必要な作業は、年齢に合わせて任せるのがいいでしょう。低年齢児には水やりや植えつけなどを任せるのがおすすめです。

子どもの作業を見ているとつい助言や手助けをしたくなりますが、あまり口を出しすぎると活動に苦手意識が芽生えてしまうかもしれません。最低限のサポートで、子どもが「楽しい!」と思える環境を作ってみてください。

子どもの自主性・主体性を大切にしよう

植物の栽培は子どもにとって多くの学びになりますが、そのためには子どもが自主的・主体的に参加することが大切。子どもの「やりたい!」を引き出すために、パパ・ママがまずは植物栽培を行って楽しむ姿勢を見せましょう。大人の作業に興味をもって子どもが声をかけてきたら、少しずつお手伝いさせてみます。子どもが一緒にやりたがったら、何を植えるか子どもと相談するのもいいでしょう。

熱中症・虫よけ対策をしっかりと

庭やベランダで栽培する場合には、熱中症や虫よけ対策が必要です。暑いとつい涼しい服装で外に出たくなりますが、日よけ・虫よけ・けが防止には長袖・長ズボンがおすすめ。冷却機能がある帽子や、接触冷感の長袖もあります。ほかにも首元を冷やすグッズや小型のファンなどを利用すれば、熱中症対策はばっちりです。

近隣住民・安全に配慮する

マンションの場合、ベランダは共有スペースとされることが多いため、「植物を置けるか」「DIYができるか」など規定を確認しましょう。隣家との仕切り板や階下に降りる避難ハッチは、緊急時の避難口となるためふさがないことや、水やりが階下や隣の住人の迷惑にならないような配慮も必要です。

また、子どもがベランダの柵によじ登る事故を防ぐため、踏み台になるものは配置に充分注意してください。

植えるならこれ!おすすめ植物15選

初心者でも栽培しやすい植物や野菜を中心に、おすすめのものをピックアップしました。子どもが喜びそうな変わった植物もあるので、親子で調整してみてはいかがでしょうか。

彩り豊かな「花 」

子どもと花を育てるときは、丈夫でこまかな手入れが不要な以下の品種を選びましょう。

  • ヒヤシンス
  • チューリップ
  • パンジー・ビオラ
  • シュウメイギク
  • ネモフィラ など


収穫の楽しみがある「野菜」

生長がはやく、すぐに収穫できる次のような野菜は達成感を得やすいのでおすすめです。

  • きゅうり
  • ピーマン
  • オクラ
  • ミニトマト・フルーツトマト
  • 大根
  • スナップエンドウ

子どもが興味津々!「果物・面白い植物」

子どもの好きな果物や変わった植物も、子どもは興味をひかれて楽しめます。

  • ブルーベリー
  • いちご
  • オジギ草
  • ハエトリソウ

子どもと植物栽培を楽しむママの声

実際に家庭で草花や野菜を育てているママたちに、子どもがどのように取り組んでいるのかを聞きました。

5歳男の子・3歳女の子のママ

季節を感じてほしいと思い、今年の夏はアサガオ、トマト、モロヘイヤ、ひまわり、ほおずきを育てています。また、秋に向けてコスモスも栽培中。

種を蒔くところからやっているものがほとんどなので、5歳、3歳の子どもは1日1日の変化をとても楽しみにしていて、毎日水をあげています!

3歳女の子・2歳男の子ママ

我が家は畑で季節の野菜など育てています!今あるのは、きゅうり、なす、オクラ、トマト、ニラ、じゃがいもです。

子どもたちが1番喜んでいたのは、いちご。毎日のように、赤くなってきた!と観察して、収穫を楽しみにしていました。普段食卓に出しても野菜はあまり食べないのですが、収穫したてや、収穫から調理を一緒にしたときだけはよく食べてくれます!

最近は、水やりをしたい弟のためにお姉ちゃんが水を出してあげるなど、姉弟で協力してお世話している姿が見られます。

4歳女の子・6歳男の子のママ

わが家では、毎年子どもが育てたいと選んだ野菜や花を花壇やプランターで植えています。今年は娘がトマトとキュウリとコスモス、息子がアサガオとひまわりを植えました。

花壇では土を耕すところ、プランターでは鉢底石を敷くところから種を蒔くところまで自分たちでやってもらいます。

また、毎朝登校・登園前に自分の植えた植物に水やりするのがわが家のルールです。3歳ごろまでは植える作業や水やりに飽きてしまうこともありましたが、楽しむことを優先したかったので無理にはさせないようにしました。

以前は花が咲く前・実が熟す前に摘んでしまうことも多かったですが、年齢が上がるとともに責任をもって植物を世話できるようになってきたと感じています。幼稚園や学校でも「○○(植物)を自分で育ててるんだよ!」と自慢げに話しているようです。

さいごに

植物の栽培は子どもの五感や非認知能力を育み、自然や動植物への興味を引き出すのに効果的です。子どもが関心をもって積極的に取り組めるようになるには、パパ・ママによる環境づくりの工夫が欠かせません。熱中症や虫、けがに気を配り、家族みんなで植物とのふれあいを楽しんでください。

参考サイト

    この記事の著者
    shizuka(peekaboo)
    ライター
    1歳男児ママ 息子と一緒に発見の毎日です。発達についての情報をお届けしたいです。
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