食事時間を楽しく!家庭でできる食育方法や、おすすめのグッズを紹介
食事時間を楽しくすることはどんな影響をもたらすのか?
何事も「楽しい」を出発点にすると、こちらが無理に働きかけずとも能動的になっていきます。そもそも食事の時間が楽しいと、どのような効果が得られるのでしょうか。その効果について見ていきましょう。
新しい食材への好奇心を刺激!食べられるものが増えれば健康面にも効果的
1つめは健康面。楽しい食卓だと食への興味が出てきやすくなります。農林水産省の報告では、「誰かと食事をしている子どもは主食・主菜・副菜をバランスよく食べられている」という結果もあります。このことから、楽しい食卓をかこみ、ときどき新たな食材に挑戦して、食への好奇心を刺激できると、さまざまな食材から栄養を摂取することにつながるといえます。
さらに、幼少期の食事が楽しいと、自然と食べ物の話をするため、思春期を迎える頃には、自身の健康や身体を大切にする習慣が身につきやすいでしょう。
会話が弾むと気持ちもほぐれ、心に効果的
2つめは心の栄養面。誰かとの食事中の会話が弾むと楽しい雰囲気になりますよね。家族での食事も、楽しく話をしながら食卓をかこめるとよいです。一点注意したいのが、未就学児にとっては、話ながら食べるという作業は難しいということ。そのうえで、手が止まってもよいので「今日のトマトはいつもより甘いね」「〇〇くんの好きなカレーにしたよ」など、料理や食材についての話題に触れると、食事への集中を途切れさせずにすみます。
逆に食事が嫌いになってしまうと、食べることに無頓着になり、どんどん食事がおろそかに……。家族で楽しく食べることが当たり前になると、心も身体も健康を保てるでしょう。
家庭でできる「食育」とはどんなこと?
食事を楽しむことの大切さが分かったところで、では「食」への関心を高めるには、子どもにどんなアプローチをしたらよいでしょうか。ここからは、親子で無理なく続けられるような「食育」について紹介していきます。
子どもと一緒に買い物に出かけてみよう
スーパーでさまざまな食材を見たり触れたりすることで、自然と興味がわきやすいです。青果コーナーでは季節によって変化する野菜の種類を教える。鮮魚・精肉コーナーではいろいろな加工の仕方を教える機会にもなります。
「昨日このお肉がハンバーグになったんだよ!」「○○ちゃんの好きないちごは、今は並んでないね」など、子どもが食べ物を身近に感じられるような会話ができるといいですね。買い物は、食についての話題を楽しむきっかけをつくりやすいでしょう。
料理や片づけを一緒にやってみよう
一緒に買ってきた食材を料理する際、子どもにも手伝ってもらうのもおすすめです。例えば、野菜炒めのピーマンは苦くて嫌いでも、丸ごと蒸し焼きにすると甘くて美味しいことと伝えながら一緒に調理し、親子でできたてを食べてみるのもいいかもしれません。子どもも、苦手なものでも試してみようかなという気持ちになる場合もあります。また、野菜を洗ったり、調味料を混ぜ合わせてもらったり、子どもにもできる工程を任せてみましょう。
さらに、小さい子なら家族の茶碗やお箸の用意・片付けをしてもらったり、自分のお気に入りの食器を出してきたり、カトラリーから食への楽しみを感じてもらうのもいいでしょう。
誰かと一緒に食事をしよう
食育の中で重要なのが、誰かとともに食事をすることです。家族全員そろわなくても、誰か一人でも子どもと一緒に食事をしましょう。「食事は楽しい」と思えた経験が、食への興味をわかせる第一歩となります。家庭によっては、毎食だと難しい場合もあるかもしれませんが、無理のない程度に子どもとの食事時間を設けてみてください。
もし、「孤食」が続いてしまうと、正しい食べ方、マナーが分かわからないままです。さらに好きなものだけ食べてしまうことで、栄養が偏るなど子どもにとってデメリットばかりになるおそれがあります。
大人が食事を楽しむ意識を大切にしよう
子どもに食事を楽しんでもらうためには、まずは大人が楽しむことが大切です。子どもがご飯を食べられるようにと意識が向きすぎると、食べなかったときについ怒ってしまったり、せっかく作ったのに……と落ち込んだりしてしまいます。子どもは食べムラがあって当たり前です。毎回の食事に一喜一憂せずに、ゆったり構えて楽しみましょう。また、ママ・パパが楽しく美味しそうに食事をしていれば、子どもも食事の時間をより楽しめます。
お菓子を欲しがるのには理由がある?対処法とは
食事を楽しむ以前に、お菓子しか欲しがらなくて困っている……そんなママ・パパもいるのではないでしょうか。ここからは、子どもがお菓子を欲しがる理由と、ご飯を食べられるようにする対策について紹介します。
食事のリズムが崩れている
人は誰しも、お腹がすけば自ずとご飯を食べます。それができないということは、お腹がすいていないだけ。その原因はおそらく間食といえます。間食を摂り過ぎれば、食事の時間にお腹がすきません。そして中途半端な時間にお腹がすいて、またお菓子を欲しがるのです。
このような悪循環を断ち切るために、まずは食事の時間にお腹がすくようにご飯の時間を決めましょう。そして、その時間までお菓子を食べなくてすむような工夫ができるとよいです。例えば、遊びに夢中になれると、しっかりお腹がすいて食事をとれるようになっていきます。
甘いものに依存している場合も
子どもは味覚の発達上、甘いものを好みます。さらに甘いものには依存性があるため、お菓子がやめられなくなっている可能性があります。人の脳は、糖分が入ってくるたびに欲求が満たされる感覚を得て、いくらでも欲しくなってしまうのです。
とはいえ、甘いものはもともと依存性があるので、急にやめるにはストレスになる可能性があります。まずは選ぶお菓子を、糖分が少なそうなものに変える、食べる頻度を減らす、量を減らす、など少しずつ減らしていくのがおすすめです。
退屈を紛らわせる手段にしている
大人でも、お腹はすいていないけど何となく食べてしまう。そんなことはありませんか。子どもも同じく、退屈をしのぐための手段として、お菓子を欲しがっている可能性もあるかもしれません。もしくは親が子どもの機嫌をとるために、お菓子を与えることが習慣になっている場合もあるでしょう。
外出先や待ち時間で大人しくする手段には、お菓子よりもおもちゃや絵本を活用するのがおすすめです。また、子どもが手持ち無沙汰でお菓子を食べているなら、パズルや間違い探しなど集中力が必要な遊びや身体を動かすゲーム取り入れてみましょう。自然とお腹もすきやすくなります。お菓子より夢中になれる遊びを取り入れると、空腹の状態で食事をとれるようになるでしょう。
食事を楽しむには工夫が必要?体験談を聞いてみよう
実際に家庭での食育をおこなっているママに、どんな工夫をしているか聞いてみました。
野菜嫌いな子どもには、排泄の話と一緒に言葉で伝える
娘が3歳の頃から、「野菜嫌い!食べない!」「入れないで!」と断固拒否でした。はじめは、無理強いしませんでしたが、なかなか状況は変わらないので作戦変更。ちょうどその頃、トイレやうんちに興味を示していたので、「お腹さんがうんち出したいから、野菜ほしいっていってるよ」「野菜さんがお腹の滑り台すべりたいってー」など、簡単にですが身体に入った野菜がどういう経路をたどってうんちになるか、を話すようにしました。
徐々に娘も、「コレ(野菜)、お腹さん欲しがってる?」と聞いてきたり、「うんちでないから食べてみようかな」と言ってきたり。少しでも自ら食べたら「お腹の滑り台すべって楽しいね!」「あ!お腹到着したかな?」「うんちの準備できるね」など、くどいですが実況中継しています。
あとは、スーパーでの買い物は、子どもにその野菜をかごに入れてもらいます。帰宅後も、新聞紙につつんで冷蔵庫へ入れる、調理時に冷蔵庫から出してもらう、一緒に切る……と買い物からお皿にのせるまでを見せると、食べよう!という気持ちになることが多いです。
食事に集中できる環境づくりに一工夫
我が家は3歳、2歳、0歳の子どもがいます。ご飯の前のルールとして、おもちゃを片づける・テレビをつけない・必ず家族全員で食べることを徹底しています。視覚に気が散るものがあると食事に集中できないので、おもちゃやテレビが目の前にないのは効果的なようです。そして何より、ママやパパが料理を楽しんで、美味しそうにご飯を食べていると自然と食べてくれます。
食事を楽しめるグッズでいえば、ご飯ふりふりボールでひと口大のおにぎりを作ったり、野菜などは型抜きをしたり。簡単な調理過程を子どもと一緒に行っています。
一番効果的だったのは、給食のように、トレーの上に小分けしたおかずやご飯をのせたこと。「○○ちゃんセットの完成~」と嬉しそうです。この方法は、お片づけもトレーごと持ってきてくれるので助かります。
食べ終わったらデザートタイム。ご飯前におやつはあげず、デザートタイムを楽しみに完食を目指しています。
ご飯の時間が待ち遠しくなる!おすすめのグッズを紹介
食事時間をより楽しくするグッズを紹介します。家族団らんの時間に取り入れてみてはいかがでしょうか。
子どもがお寿司好きなら「とびだせ!おすし」
家庭でお寿司が作れる型枠です。エンボス加工が施されているので、ご飯がくっつかず楽しくお寿司が作れます。実際に握るのではないので、子どもでも簡単にお手伝いができるうえ、衛生的にも安心でしょう。型からお寿司が飛び出す様子に、子どもも盛り上がること間違いなしです。
夏場に大活躍!「流氷 しろくま そうめん流し器」
こちらの商品は2~4人用です。電池式で使う場所を選ばないので、持ち運びもしやすく、野外でも使用できます。氷のようなビジュアルでテーブルの上に置いてあるだけで涼しげです。また、ちょこんと座る小さなシロクマも子どもが喜ぶワンポイント。中央の山には、薬味やトッピングも乗せられるので、子どものお手伝い活用できそうです。
自動で返し運転するから誰でも簡単!「たこ焼き工場トントン」
油引きとピック、粉つぎポットがセットになっている商品です。粉つぎポットでつぼの水位線ぴったりに生地を注いだら、あとはスイッチを入れるだけ。自動できれいな丸い形のたこ焼きが完成です!たこだけでなく、コーンやチーズなど子どもの好きな中身にすれば家族でパーティー気分を楽しめます。
また、自動で回転し、たこ焼きが焼ける不思議な様子も、子どもは喜ぶでしょう。使用する生地をホットケーキミックスにすれば、デザートも作れますよ。
さいごに
子どもの身体をつくる、大切な食事。ママ・パパの工夫次第で「食事が楽しい!」と子どもが自らご飯を食べるようになっていくでしょう。さらに楽しい食卓は、子どもだけでなく、家族みんなの心と身体の健康を保つことにつながっています。この記事をきっかけに、ぜひ食事の時間を楽しんでみてくださいね。
参考サイト
- ベネッセ教育情報|子どもの成長に欠かせない「食育」、第一歩は「食事を楽しむ」こと!進んで食べる子になる会話術とは(https://benesse.jp/kosodate/202402/20240207-1.html )
- 農林水産省|食育の推進に役立つエビデンス(https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/evidence/attach/pdf/index-27.pdf)
- 日本安全食料料理協会【JSFCA】|幼児期からの食育のメリットやポイント (https://www.asc-jp.com/kenkousyoku/syokuiku/%E5%B9%BC%E5%85%90%E6%9C%9F%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E9%A3%9F%E8%82%B2%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%84%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88/)
- 学研教室|忙しくても大丈夫!おうちでできる「食育」大特集(https://www.889100.com/column/column051.html )
- アスザックフーズ公式通販|孤食は何が悪い?原因と問題点について解説 (https://asuzacfoods.shop/blog/koshoku_column/ )
- 講談社|「お菓子ばかり食べる」「お風呂が嫌い」子育てのお悩みをてぃ先生が解決! WEB げんき(https://cocreco.kodansha.co.jp/genki/news/genki-news/tsensei/seu5e )
- ダイヤモンド・オンライン|【小児科医が教える】「甘いおやつの習慣がある子、ない子」。成人後に表れる違いとは | 医師が教える 子どもの食事 50の基本 (https://diamond.jp/articles/-/323069 )
- たまひよ|【医師監修】お菓子を与えて子どもを静かにさせるのはいいの? しつけの疑問に小児科医がアンサー(https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=38028 )
- ベストオイシー|子供が喜ぶ!人気の流しそうめん器の通販おすすめランキング(https://food.biglobe.ne.jp/rankings/1667/ )
- 福岡TNCニュース|楽しく簡単!「パーティーグルメグッズ」をご紹介!【こどもにピタッと。プロジェクト】(https://news.tnc.co.jp/news/articles/52472 )
- 株式会社曙産業|とびだせ!おすし(https://www.akebono-sa.co.jp/products/detail/8 )
- パール金属株式会社|流氷 しろくまそうめん流し器(https://www.p-life-house.jp/goods_D-1406.html )
- 杉山金属オンラインストア|たこ焼き工場トントン(https://sugimetal.jp/products/%E3%81%9F%E3%81%93%E7%84%BC%E3%81%8D%E5%B7%A5%E5%A0%B4%E3%83%88%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3 )