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子どものメディア時間を管理するには?Switchやタブレット端末の見守り方法を解説

こゆり
2024/08/06 05:08
さまざまなメディアに囲まれて生活している現代、乳幼児期からテレビやゲーム、スマートフォンに触れる機会は年々増加しています。幼児の1日のメディアの平均視聴時間は、テレビでは55分、録画番組やDVDでは17分、インターネット動画は39分(2022年6月NHK放送文化研究所「幼児視聴率調査」より)となっています。特にインターネット動画視聴時間は年々増加傾向に。子どものメディア使用時間について悩んでいる保護者も多いでしょう。そこで今回は、子どもがメディアと上手に付き合う方法や、ペアレンタルコントロールの設定方法、保護者の子どもへの関わり方まで解説します。

メディアとは?

メディアとは「情報を伝達するものや手段」を意味します。メディアは大きく3つに分類され、テレビやラジオ、新聞などの「マスメディア」、ウェブ上で情報発信しているサイトを指す「WEBメディア」、SNSや動画サイトなどの「ソーシャルメディア」があります。

メディアは、ニュースや必要な情報を知るためには便利な反面、あらゆる情報から必要な情報を選ぶことが難しいという点もあります。また、自分で情報を発信したり、個人同士のやり取りをしたりと、人間関係のトラブルに巻き込まれる可能性もあるので注意が必要です。

長時間のメディア使用が子どもに与える影響とは?

長時間のメディア使用はコミュニケーション能力の低下や、発達の面でも子どもにさまざまな影響を及ぼします。では、実際にどのような影響があるのか解説していきます。

心身の発達の妨げ

子どもの心身の成長には、保護者や友だちなど周りの人との遊びや交流を通して、言葉や感性を養い、親子の絆を構築することが必要です。しかし、長時間のメディア使用により笑顔がない、言葉が出ない、視線が合わない、対人関係の問題など、さまざまな問題が発生しやすくなります。さらに、長時間のメディア使用で脳を疲労させ、イライラや不登校、いじめ、感情のコントロールができないなどの問題も。

また、身体的な面でも長時間のメディア使用は活動量と運動量を減少させてしまいます。運動機能の低下により、体力低下や姿勢の維持が困難になるなどの問題が出てきます。活動量の低下から、肥満などの生活習慣病のリスクもあるでしょう。長時間のメディア使用は、身体的にも精神的にも子どもの発達を妨げる原因になるのです。

生活リズムの乱れ

生活リズムの乱れは睡眠習慣の乱れが原因と言われています。睡眠不足により、集中力の低下や、発達の問題、イライラするなどの症状が現れ、それが原因で日中の活動が十分に行えなくなります。子どもの睡眠不足の原因として、メディアの長時間使用が挙げられます。就寝前にテレビやタブレットなどの画面を見続けると、脳が日中だと勘違いして寝付けなくなることも。そして、長時間のメディア使用で日中の活動時間が短くなることも生活リズムの乱れに繋がり、悪循環となります。

視力の低下

長時間のメディア使用は、視力低下の原因になります。特に、暗い所で明るい画面を見ることは、眼に大きな負担がかかってしまうのです。さらに、至近距離で長時間画面を見続けると、左右どちらかの眼線が内側に向かいそのまま戻らなくなる「内斜視」になる可能性も。内斜視は完全に治ることはなく、矯正の眼鏡や手術が必要なケースもあります。

いじめ問題

インターネットやSNSを通して人間関係を築くことが増えてきた一方で、匿名による誹謗中傷やネットいじめが問題となっています。また、学校裏サイトが存在するなど、保護者がなかなか見つけにくい掲示板やサイトがあるのも事実。子どもが巻き込まれないためには、保護者は子どもの様子を観察し、メディア使用を見直すことが大切です。

子どもがメディアと上手く付き合うためには?

ここからは、子どもとメディアの上手な付き合い方を説明します。

メディアの使用時間

子どもがメディアと上手く付き合うためには、メディアの使用時間を決めておくと良いでしょう。日本小児科医会によると、2歳まではメディア使用はできる限り控えるのが望ましいとのこと。2歳以降の子どもは、全てのメディアを合わせて1日2時間まで。テレビゲームは1日30分が目安としています。

また、親がスマートフォンを触っていると子どももメディアに触れたくなってしまいます。そのため、メディア使用時間の管理は親子で行うことが必要。例えば、食事中はテレビの視聴をやめる、親がスマートフォンを置いて子どもと遊ぶ、子ども部屋にはテレビやゲーム、パソコンを置かず、指定された所で使用するなどの工夫をすると、メディアの使用時間を減少させることができます。


東北大学小児科|メディアとの正しい付き合い方マニュアル(https://www.ped.med.tohoku.ac.jp/img/howto_interact_w_media/manual.pdf) 

睡眠時間を確保する

睡眠は子どもにとって必要不可欠なもの。朝、子どもが「お腹すいた」と言いながら、毎日同じ時間に起きてくるのが理想です。そこで、良い睡眠を取るためのポイントを紹介します。

  • 就寝の2時間前にはメディア使用をやめる
  • 就寝の30分前には部屋を暗くし、布団に入る
  • 寝る前のルーティン(絵本、歯磨き、トイレ等)を習慣化する


質の良い睡眠で、子どもの心身の成長を促しましょう。 

外遊び時間を確保する

運動時間や活動時間が短いと、睡眠不足に繋がってしまします。外遊びは身体機能を高め、空間認知能力の発達や視力の発達維持、自律神経が整うなどさまざまなメリットがあります。また、外に出て陽を浴びることでビタミンDを生成し、骨の発育促進や、ストレス軽減など、メリットがたくさんあるのです。なにより外で遊ぶ時間を確保することで、メディアに触れる機会が少なくなり、メディア使用時間がなくなります。

読書時間を確保する

読書の時間の確保で、メディア使用時間を減少させることができます。幼児なら親子で一緒に読書をする、親が読み聞かせをするなど、親子の触れ合いの時間を取りましょう。年齢が上がると、漫画本など子どもが興味のある本を読むのも良いでしょう。

ペアレンタルコントロールの必要性とは?

「ペアレンタルコントロール」とは、デジタルデバイスに制限をかけ、未成年に影響を及ぼすようなサイトにアクセスできないようにすることです。子どもが安全に安心して使用できるよう、ペアレンタルコントロールを設定してみてください。

ペアレンタルコントロールの設定方法

ここからはペアレンタルコントロールの設定方法を、Switch、iPad、Androidに分けて説明していきます。

Switch

ついついゲームで遊ぶ時間が多くなっている子どもが気になる保護者は多いでしょう。Switchとスマートフォンのアプリを連携させて、保護者が利用時間や使用範囲を管理できる『Nintendoみまもり Switch』の設定方法を紹介します。

  1. ゲーム機本体の電源を入れます
  2. Aボタンを3回押します
  3. ホーム画面で「設定」を選択
  4. 「みまもり設定」から「みまもり設定(保護者による使用制限)」を選択
  5. 保護者のスマートフォンに『NintendoみまもりSwitch』のアプリをダウンロードし、「ダウンロードした方は、次へ」を押します
  6. スマートフォンでアプリ『NintendoみまもりSwitch』を起動し、保護者のアカウントでログイン、もしくはアカウントを新規作成します
  7. ログイン後に画面に表示される登録コード(6桁)を確認します
  8. ここから、ゲーム機本体の設定です。「登録コードを入力する」を押し、7.で説明した登録コードを入力し、OKを押します
  9. 連携するニンテンドーアカウントが表示されるので確認し、「連携する」を押します
  10. 再びスマートフォンに戻ります。ここから、「あそぶ時間の設定」と「制限レベル」を設定します


Nintendo|Nintendo Switch サポート『NintendoみまもりSwitch』の設定変更(https://support.nintendo.com/jp/switch/parentalcontrols/app/setup.html

iPad

iPadでペアレンタルコントロールを行うと、不適切なコンテンツの制限、プライバシーの制限、アプリの購入やダウンロードの制限ができます。

ここからは、子どものiPad(子ども専用のApple IDで使用しているiPad)を用いたペアレンタルコントロールの設定方法を説明します。ちなみに、iPhoneの場合も設定方法は同じです。

13歳未満は、自分でID設定をすることができないため、保護者が設定する必要があります。そこでまずは子どものIDの設定方法を説明します。


(iPadOS16以降の場合)

  1. 「設定」から「ファミリー」を選択します
  2. メンバー追加のマークを押します
  3. 「お子様用アカウントを作成」を押し「続ける」を選択します
  4. 子どもの名前と生年月日を入力します

ここからは画面の指示に従い、設定を完成させましょう。

  1. 「設定」を開き、ユーザー名を選択し「ファミリー共有」を押します
  2. 「メンバー追加」を選択します
  3. 「お子様用アカウントを作成」を押し「続ける」を選択します


次に、iPadでのペアレンタルコントロールの設定方法を説明します

  1. 子どものiPadで「設定」アプリを開き、「スクリーンタイム」を押します
  2. 「ファミリー」を選択し、子どもの名前を選択します
  3. 「コンテンツとプライバシーの制限」を選択し、スクリーンタイムのパスコード入力画面にパスコードを入力します
  4. 「コンテンツとプライバシーの制限」をONにします

これでペアレンタルコントロールの設定は完了です。


さらに「コンテンツ制限」でそれぞれ許可設定を行います。

例えば、「iTunes および App Store での購入」ではアプリの購入や課金の制限、「Web コンテンツ」では、WEBサイトの制限の設定ができます。


また、iPadで「ファミリー共有グループ」の登録を行うと、親のデバイスから子どものiPadの使用制限や設定をすることができます。ここから「ファミリー共有グループ」の登録方法を説明します。

  1. 「設定」から「自分の名前」を押し「ファミリー共有」を選択します
  2. 「メンバーを追加」で子どものデバイスを追加します
  3. 「登録を依頼」を押し、子どものiPadに送られたメッセージにIDとパスワードを入力し、参加を承諾します
  4. 「設定」から「ファミリー」を選択、自分の名前から「ファミリー共有」を押し、子どもの名前を選択すると、子どもが登録できているか確認することができます


Apple│お子様用のAppleIDを作成する(https://support.apple.com/ja-jp/102617

Apple|お子様の iPhone や iPad でペアレンタルコントロールを使う(https://support.apple.com/ja-jp/105121) 

Apple|ファミリー共有を設定する(https://support.apple.com/ja-jp/108380

Android

Androidでは、「Googleファミリーリンク」を用いて保護者が子どもの利用状況の管理ができます。

「Googleファミリーリンク」では、子どもが13歳以上と13歳未満の場合で設定方法が異なります。13歳未満の場合、まずは保護者がGoogleアカウントを設定するところからはじめましょう。


子どものGoogleアカウントを登録します。

  1. 既存のデバイスでアカウントを登録する場合、既存デバイス上のアカウントを全部削除し、子どもに使用させたくないアプリや写真、データを削除します
  2. 「設定アプリ」から新しいアカウントを追加します
  3. Googleアカウント「または新しいアカウントを作成」または「その他の設定」を選択します
  4. 子どもの名前や生年月日などの情報を入力します
  5. 保護者のアカウントでログインし、保護者の同意を求められたら同意します


ここからは「Googleファミリーリンク」の設定方法です。

  1. 保護者のデバイスに「Googleファミリーリンク」アプリをインストールします
  2. 左上の「メニュー」アイコンから「お子様を追加」を選択します
  3. 指示に沿って登録を進めていきます
  4. 完了したら、確認メッセージが表示されます


Android|Android のファミリー リンクで子どものスマホを管理。時間制限や位置情報を共有する方法を紹介(https://www.android.com/intl/ja_jp/articles/familylink/#section-1) 

保護者の関わり方

メディアの使用をうまくコントロールするには、保護者も一緒になって取り組むことが大切です。子どもと一緒に体を動かす遊びを取り入れたり、読書の時間を確保したり、メディア以外のことに意識を向けてあげましょう。メディア以外の楽しみを家庭の中で作ると、親子で一緒に楽しめ、親子の愛着形成にも繋がります。

また、メディア使用に関しての時間や使用時のルールを決めるのも効果的です。子どもの生活リズムが整うように、就寝前のルーティンを決め、睡眠時間の確保することを心がけましょう。

さいごに

メディアの長時間使用は、子どもにさまざまな影響を及ぼします。子どもの心身の健やかな成長のためには、メディアと上手く付き合っていく必要があります。子どもをメディアから守るためのペアレンタルコントロールを設定すれば、安全に安心してメディアを利用できるでしょう。ぜひ親子でルールを決めて、楽しくメディアと付き合っていってくださいね。

参考サイト

    この記事の著者
    こゆり(peekaboo)
    ライター
    やんちゃな男の子と、食いしん坊な女の子を育てる島暮らしのママです。子ども達が元気にのびのびと育ってくれることが喜びです。英語が好きな長男と一緒に英語を習得して、家族で海外旅行するのが夢です。
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