一斉保育中心の幼稚園と自由保育中心の幼稚園とでは、運動能力に差がでる?
現在の日本の幼児教育は、幼稚園にしても保育園にしても統一されたカリキュラムがなく、各々の園が考える保育(自由保育中心や一斉保育中心。両方同じ割合など)で展開されています。
子どもの運動能力を高めるためにはどのような保育形態がいいのでしょうか?
一斉保育中心の幼稚園・保育園とは?
まず、一斉保育とは、どのような保育形態なのでしょうか?
一斉保育とは、幼稚園教諭や保育士さんが中心となって遊びや授業が行われる形態になります。わかりやすく言うと、小学校の授業のような形態のようなものです。先生が中心に指導を行って遊びや授業を展開していきます。
縄跳びやマット運動、ドッチボールなどの遊び方を知らない子ども達には、この一斉保育指導を取り入れて、やり方やルールの説明を丁寧に行うことによって遊び方を覚えることができるメリットがあります。
先生が丁寧にかかわって説明できるため、遊び方がわからない子どもに対して効果的な保育形態ですね。
自由保育中心の幼稚園・保育園とは?
続いて、自由保育とはどのような保育形態なのでしょうか?
自由保育とは、その字の通り子ども達が自由に遊びを展開する保育形態になります。小学校で言うとお昼休みなどの休み時間を想像してもらうとわかりやすいと思います。
自由保育での遊びの展開は、子ども達の自発性を尊重でき、その中で教諭や保育士が様々なかかわり方をすることによって、遊びを発展させたり遊びを楽しんで取り組んだりすることができます。
一斉保育のように運動を嫌がる子供に対して強制的に運動をやらせず自由気ままに運動を行わすことができ子どもの運動嫌いを避けることができます。
一斉保育と自由保育の幼稚園・保育園の運動能力の差
このような保育形態の中で、皆さんはどちらの保育形態のほうが、運動能力が高くなると思いますか?
普通に考えたら、やり方やルールを丁寧に教える一斉保育のほうが、運動能力が高くなると思いますよね?
実は、違うのです。こちらのグラフをご覧ください。
なんと、一斉保育中心の運動指導は一番運動能力が低い結果となっています。驚きですよね。
これは、一斉保育中心の園は、先生からの遊び方の説明や指示などに時間がかかりすぎ、実際に体を動かしている時間が少ないために運動能力が向上しないといわれています。
つまり、一斉保育中心よりも自由きままに遊ばせておいたほうが子どもの運動能力は伸ばせられるのです。
運動能力向上のために一番良い保育形態は一斉保育と自由保育は半々のものと言えるのではないでしょうか。一斉保育で、運動のやり方を教えて、それを自由保育で自由に子ども達に遊ばせることが運動能力の向上に最適になります。
さいごに
今回は、一斉保育や自由保育などの保育形態の違いによる運動能力の差に着目して考えてみました。子どもの運動能力は、一斉保育と自由保育の半々・自由保育中心・一斉保育中心の順で運動能力に差がでます。子どもの運動能力を高めるためには、一斉保育型で運動のやり方を教えて、後は自由気ままに子ども達を縛ることなく、教えた運動で自由に遊ばせることが運動能力の向上にはよいとされます。
一斉保育中心のように縛りすぎも子どもの発達を阻害してしまう可能性があります。教えることと自由に遊ばせることを程よく取り入れることが運動能力の向上には大切になってきます。