【小学校受験】受験直前期の過ごし方とは?必ずやっておきたいこと徹底解説!
直前期、子どもの幼稚園、保育園を休ませるべき?
結論から言うと、園を休ませるか否かは、その子の性格や環境にもよりますとの答えとなります。
幼児教室の直前講習会を、連日のように受講しているにも関わらず、園で日々、運動会の練習に励んでいるとなれば、よほど体力が有り余っている子ども以外は、溺れてしまうのが普通です。このような状況を乗り越えてこそ、受験に勝つと考えるのは禁物です。チック、おねしょ、貧乏ゆすり……例年、この時期になると様々な症状が見受けられるお子さんは沢山います。明らかにSOSを発しているのです。
面接で、運動会の練習の事を聞かれるかもしれないので、園を休ませる訳にもいかないが、直前講習会も行かせたい。という御両親の心境もわかります。
だからといって、子どもに無理強いさせるスケジュールをこなせば、子どもの集中力は欠け、体力も低下し、本末転倒です。
直前期は取捨選択が大切
では、どうしたら良いのでしょうか。本当に必要な事以外は、捨てるのです。
園へ通園させる事により、感染症のリスクも高まるし、体力を消耗させてしまうと考えるのであれば、休ませる事もありだと思います。お休みさせなくても、お教室の日は、園へ早くお迎えに行き、昼寝をさせてからお教室へ向かうというのも一案かもしれません。
園に通う事が、何よりも楽しみなお子様にとっては、度重なって園をお休みし、幼児教室へ通う事はストレスになるかもしれません。
その様なお子さんは、幼児教室の受講の仕方を見直す事も必要でしょう。幼児教室には、○○小学校直前講習会というものが存在します。○○小学校が第一志望であれば、尚更、親にとっては、この講習へ行かせなくてはという気にさせられます。残席何名と表示するだけで、席が埋まるという話も聞いた事があります。
しかし、学校側は○○小学校直前講習に通っていたお子様を優先して合格させる事はありません。スマートフォンのボイス機能を使って、親が、面接で聞かれそうな事を予め録音して、受け答えの練習をしたという話も聞いた事があります。工夫次第では、幼児教室へ通い詰めなくても、準備を重ねる事はできます。
直前期は体調管理が難しく、どのような子どもも体調をくずしやすい時期です。通常の8割位のスケジュールとなる様に予定を組み、心身共に元気な状態で、本番の日を迎えられる事を願うばかりです。
公立小学校への進学は絶対回避したい?結果によってどう動くかをあらかじめ確認しよう。
残念ながら、第一志望に合格出来ない御家庭が多いのが現実です。
小学校受験は水物と言われます。模擬試験の結果、合格確実と言われていたにも関わらず、残念な結果となる事はよくあります。理由は、幼児の受験は、その日の体調に左右されやすいからです。
御縁を頂けなかった時の事を考えたくは無いけれど、検討しておく事は親としての大切な務めとなります。第一志望が残念の場合は、似たような校風の○○小学校へ進学しようと考えるのも一理あります。ただ、通学に不便であったり、転勤族の御家庭にとって重要視している復学制度が無かったりしたら、どうするべきでしょうか。絶対に、公立小学校を回避したいと決めているのであれば、それなりの学校選びが必要でしょう。
小学校受験の準備をしていると、公立小学校への進学は考えられないかもしれませんが、公立小学校に進学する事により選択肢が増えるという考えもあります。
学校数だけ見ても、私立中学校は私立小学校より圧倒的に数が多いのが現実です。
又、中学校受験における御三家中学校と言われる学校で、附属の小学校が併設されているのは、雙葉学園のみです。
結果が出てから慌てて進路を考えるより、受験前までに、6年後、12年後まで見越した様々なパターンを考慮する事が冷静な判断に繋がっていきます。
嬉しい合格。本当に進学させるべきか否か。
小学校からの合格。今までの努力が目に見える形になって、とても喜ばしい瞬間です。
たとえ、第一志望では無い学校から御縁を頂いたとしても、念願の私立小学校からの合格。迷わず進学させたくなる気持ちも分かりますが、入学手続きをする前に、進学させて良いか再考してみてください。小学校の教育内容は充実していたとしても、附属中学、高校が併設されている学校の場合は、その先の教育内容、進学実績、部活動等も含め、確認してみてください。
もし、医療系への進学を考えていらした御家庭にとって、大学附属校への進学は方向性が違うかもしれません。大学入試の時に、外部受験すれば良いと安易に考えるのは禁物です。大学附属校によって、他大学へ受験するクラスを作っている学校もあれば、全く大学指導はしない所まで様々です。
また、私立小学校へ行きながら、中学受験をすればと考える事も危険です。中学受験に特化した私立小学校を除いては、私立小学校は行事が多く、中学受験だけを考えたら、公立小学校へ通いながら、高学年からの通塾の方が、無理が無いかもしれません。
我が子にとって、何を最優先すべきかを今一度検討し、より良い選択が出来る事を願います。
結果を子どもに何処まで伝える?
受験した学校の合否を何処まで子どもに伝えるべきか、今から考えておいた方が良いと思います。
ある御家庭は、小学校受験は親主導で始まった受験だから、たとえ、どんな結果になろうとも、「学校から花まる(合格)を頂けたよ」とお子さんに伝えると決めていたと話しておられました。それも、親として、素晴らしい対応だと思います。お子さんに残念だった結果を伝えて、必要以上に失望させる必要は無いとの御両親のお考えからでしょう。
又、1つ合格を頂けても、全ての受験が終わるまで結果をお子さんに伝えないという御家庭もありました。賢明な判断だと思います。他校の面接で、うっかり、私は○○小学校から合格をもらったのと、口を滑らせてしまうのが幼児です。
1番良くない対応が、結果に対して、子どもの前で親が泣いたり、責めたりする事です。残念な結果に対して、嘆き悲しみたくなる気持ちはわかりますが、お子さんの見ている前だけでも、明るく振る舞って頂けたらと思います。
特に、残念だった場合を想定して、子どもへの対応を今から決めておく事は大切です。お子さんの自己肯定感を下げる事なく、受験期を終えられるか否かは、今後のお子さんの成長にとって大変重要です。
たとえどんなに悲しくても、お子さんに上手に接する事が出来たら、必ず、残念な結果は次の成功へのステップとなります。
まとめ:受験が終わってからの方が”遥かに大切”
直前期は合格しか見えないと思います。
第一志望に御縁を頂けたとしても、これから小学生。勉強はこれからが大切です。
そして、机上の学習だけではなく、日々の生活全てが学びだと思います。私事で恐縮ですが、我が子の小学校受験の際に、もし御縁を頂けなかったら、公立小学校へ進学させ、通学時間も経済的にも負担が少なくなる為、お習い事を充実させてあげようと思っていました。
育児において、この道しか無いと思うと、親も必要以上に苦しみ、親子関係もギクシャクしてくると思うので、小学校受験だけでなく、色々な選択肢を考えながら、子育てをすると気が楽になるでしょう。
著者:Ray
元大手小学校受験塾講師。2人の子どもの小学校受験、中学受験の準備を進め、2人とも第一志望へ進学。現在、"oriori"にて執筆活動中。