子どものお受験ストレス対処法は?親のストレス対策もご紹介!
お受験ストレスが子どもに与える影響
お受験で合格をつかむための勉強や、親や周囲の人からのプレッシャーによって、子どもはストレスを感じてしまうものです。そんなストレスは、子どもにどのような影響を与えるのでしょうか?
心身の不調
子どもが過度なストレスを感じていると、心身に不調をきたしてしまうことがあります。どのような問題が出るのかは子どもによって異なりますが、下記のようなものが起こる子どもも多いようです。
- 夜泣き
- おねしょ
- 情緒不安定
- 腹痛・下痢・じんましんなどの体調不良
- チック
またストレスによって、ガラリとお絵描きの絵柄が変化することもあるようです。子どもの様子が普段とあまり変わらないように見えても、普段のお絵描きと色遣いや雰囲気が大きく異なる絵を頻繁に描くようになった場合は、子どもが精神的に追い詰められている可能性があります。
子どもがストレスを感じやすいシーン
お受験の時期、子どもはどのようなタイミングでストレスを感じやすいのでしょうか?幼児教室へ向かう途中や、難しい課題に取り組んでいるとき、模擬試験のときなどに強いストレスを感じやすい傾向があるそうです。
また、
「勉強をしない」
「課題をしっかりとこなせていない」
といったことで、親に叱られる際、ストレスを感じてしまう子どももいます。
子どものお受験ストレスの対処法
子どもがお受験ストレスを感じていたら、どのように対処すればいいのか気になりますよね。「ストレス」というと悪いもののように感じられるかもしれませんが、実は適度なストレスは勉強の効率を高めてくれるといいます。
勉強やお受験には緊張感がつきものなので、お受験期のストレスを完全になくすことは難しいですが、子どもが自身のストレスをコントロールできるようサポートしてあげることが大切なのではないでしょうか?
教室へ行くときはお受験と関係のない話をする
子どもが幼児教室や塾へ行くとき、つい「今日の授業頑張ってね」「先生のお話をしっかり聞きなさい」などと教室での振舞いや勉強について言い聞かせたくなるかもしれません。しかし親にとっては励ましているつもりでも、緊張している子どもをより追い込んでしまうことも。
子どもがリラックスして授業に臨めるよう、お受験や勉強とは関係のない、子どもが楽しめる話題を意識することをおすすめします。「今日は園でどんなことをして遊んだの?」「お花がきれいに咲いているね」などといった何気ない会話が、子どもの心をほぐしてくれることでしょう。
そして授業が終わった帰り道では、子どもの緊張が和らいでいることが多いため、授業の振り返りをしたり、頑張った子どもを褒めてあげたり、先生から出された課題の確認をしたりしてはいかがでしょうか?
子どもの気持ちに寄り添う
「どんなことが嫌なのか」「どういう気持ちなのか」子どもの話をじっくりと聞いて、その気持ちに寄り添ってあげることも大切です。ただし、幼児期の子どもは、自分の気持ちをうまく言葉にするのが難しいもの。
無理に聞き出そうと尋問のようになってしまうと、子どもは余計にストレスを感じてしまうかもしれません。時間がかかるかもしれませんが、あくまで子どものペースに合わせて話を聞いてあげてくださいね。
笑顔で見守る
勉強する子どもを見ているとき、顔がこわばってしまってはいませんか?家庭学習においては、緊張状態よりもリラックス状態で行った方が学習効果が高いといわれています。難しい課題に取り組んでいるときも、ママやパパが笑顔で見守ってくれている方が、子どもも前向きに取り組みやすいかもしれませんね。
また子どもを叱ったあとも、ずっと怒った顔を続けないように注意しましょう。子どもが気持ちを切り替えられるよう、笑いかけてあげるといいですね。
平常心を意識する
お受験本番が近づいてくると、子どもだけでなく、親も気がはやってしまいますよね。しかし子どもの前では、平常心を保ち、落ち着いて接してあげるよう意識しましょう。またこの時期の子どもに「頑張って」という励ましはおすすめできません。
十分頑張っている子どもには「頑張っているね」とその努力を認める声掛けの方が効果的だといわれていますよ。
ストレス解消する時間を作る
常にお受験のことを意識した生活は、子どもにとっても大人にとっても息が詰まるもの。たまにはお受験のことを忘れて、ストレスを解消する時間を作ってはいかがでしょうか?
親子でゆったりとスキンシップをとったり、家族でおでかけをしたりして気分転換ができると、勉強にも前向きに取り組みやすくなるはずです。また、思い切り身体を動かすこともおすすめです。
仲良しのお友だちと遊ぶ時間を作ったり、子どもの好きな遊びをさせたりすることも良いリフレッシュになりそうですね。
お受験準備を中断する
お受験ストレスによって、子どもの精神状態が深刻な状況に陥っていると考えられる場合は、思い切ってお受験準備を中断するのも一つの選択肢です。「せっかく今まで頑張ってきたのに」ともったいなく感じられるかもしれませんが、子どもの心身の健康が第一ではないでしょうか?
お休み期間を経て、子どもの状態が落ち着いたら徐々に再開することもできるかもしれません。
子どものお受験ストレスの注意点
子どもがお受験ストレスを抱えている場合、どのような点に注意して接すればいいのでしょう?
アドバイスはしない
「今日の授業では積極的に頑張ってみようね」などというアドバイスは、一見と子どもを励ましてくれるように思えますよね。しかしストレスを抱えている子どもにとっては、プレッシャーに感じられてしまうかもしれないので、注意が必要です。
ほかの子どもと比較しない
お受験準備をしていると、ほかの子どものほうが我が子よりも秀でているように感じることもあるでしょう。しかし、ほかの子どもと比較されるのは、子どもにとってストレスの原因となってしまう可能性があります。
子どもの成長・発達には個人差があるので、同じ教室に通うお友だちはもちろん、きょうだいと比べるのも控えるようにしましょう。実際に現時点で成績が振るわなくても、努力を続けていけばあとになって伸びることもあります。
また周囲と比較することは、ママやパパにとってもストレスとなってしまいかねません。親がストレスを抱えていると、子どもは敏感に感じ取ってしまうことがあるので気を付けましょう。
がみがみ叱らない
子どもの勉強が思うように進まないと、厳しく叱ってしまうこともあるでしょう。しかし塾や幼児教室にはスパルタ系のところも多く、教室でも家でも叱られてばかりいると、子どもはどんどん追い詰められてしまうかもしれません。
お受験本番が近づいてくると焦ってしまうかもしれませんが、感情に任せて子どもに怒りをぶつけることがないように注意したいですね。また子どもに厳しく接しすぎたあと、自己嫌悪に陥ってしまうママ・パパも多いもの。
怒ってしまいそうになったら一度深呼吸をしたり、頭の中でゆっくり5数えたりすると、怒りの感情をコントロールすることができるかもしれません。それでも気持ちが収まらないときは、子どもと少し距離をとり、まずは自分が落ち着くことを意識するといいでしょう。
ママ・パパのお受験ストレスの対処法
お受験は子どもだけでなく、ママやパパにとっても負担が大きく、精神的に追い詰められてしまう人も少なくありません。親の精神状態が子どもに与える影響は大きいといわれているため、ママ・パパがストレスを溜めこまないことも大切ですね。
不安を書きだす
お受験に対して漠然とした不安を感じているなら、どんなことが気にかかっているのか具体的に書き出してみてはいかがでしょうか?心配事を一つずつピックアップし、それぞれの対処法を考えていくことで不安が軽減されるかもしれませんよ。
周囲に相談する
お受験に限らず、ストレスは一人で抱え込まず、周囲に相談することをおすすめします。夫や祖父母など、身近な人に話を聞いてもらうだけでも心が軽くなることも。もしも具体的なアドバイスが欲しいのなら、幼児教室の講師などお受験の専門家に話をきいてみることをおすすめします。
周囲にサポートをお願いし、子どもと離れる時間を作ってみてもいいですね。
模試の結果を気にしすぎない
幼児教室や塾などで行われる模試の結果に、一喜一憂してしまうママやパパも多いでしょう。しかし模試の結果を気にしすぎることで、イライラしてしまったり、子どもにきつく当たったりしてしまうことも。
模試はあくまで試験の場に慣れるため、子どもが何が苦手なのか確認するために行うものと考え、結果はあまり気にしないようにしてくださいね。
さいごに
子どもにはなるべくストレスのない環境で過ごしてもらいたいのが親心ですが、適度なストレスは子どもの成長につながるともいわれています。お受験には苦労が多い一方、その分得られるものも多いはずです。親子でストレスを上手くコントロールし、お受験を乗り越えましょう!