幼児期から実践!コミュニケーション能力を伸ばす5つのポイント
幼児期のコミュニケーションの発達
幼児期のコミュニケーション能力は、どのように発達していくものなのでしょうか?
1歳~2歳半
1歳~2歳頃は自我が芽生える時期で、子どもの自己主張が徐々に増えてくるでしょう。自分の欲しいものを指さしで伝えたり、お友だちやきょうだいとおもちゃの取り合いをしたりすることも。
ただこのころの子どもは言語能力が未熟なので、自分の気持ちや主張を上手く言葉にできないことも多いです。また過去・未来といった時間軸の理解が難しく、今現在の視点で話をする傾向があります。
2歳半~3歳
2歳半を過ぎるころには、上手におしゃべりできるようになる子どもも多いため、会話でのコミュニケーションがとりやすくなるでしょう。順番を守ったり「お菓子を食べてもいい?」などと許可を求めたりすることができるようになる子も。
ただしこの時期の子どもは主観的な会話が主となり、話が脱線してしまうことも多いでしょう。またこのころになると、ほかの子どもに興味を抱くようになる傾向があるといいます。しかしいっしょには遊ばず、近くで眺めたり同じような遊びをしたりすることが多いようです。
3~4歳
3~4歳になると、話の脱線も少なくなり、スムーズに会話ができるようになってくるでしょう。またこのころになると、少しずつお友だちをいっしょに遊ぶことも増えてくるといわれています。
5~6歳
このころになると、相手の気持ちを読み取ることができるようになってきます。物語に感情移入するなど、情緒も発達していくでしょう。また自分の気持ちを言葉で伝えたり、泣くのを我慢するなど感情をコントロールしたりする能力も伸びてくる時期です。
幼児期にコミュニケーション能力を伸ばすポイント
幼児期のコミュニケーション能力は、どのように伸ばしていけばいいのでしょう?
日々の挨拶を徹底する
コミュニケーションの基本ともいわれる挨拶は、幼児期から意識したいものですよね。親が積極的に挨拶をする姿を見せることで、子どもも少しずつ挨拶ができるようになっていくでしょう。
ただし人見知りの子どもなどはとくに、初めからきちんと挨拶をすることは難しいかもしれません。しかしできないからといって責めたり無理強いしたりせしないようにしましょう。その上で、子どもがきちんと挨拶できたら褒めてあげてくださいね。
幼児期から挨拶をすることに慣れておくと、人と接することに対してストレスを感じにくくなるといわれています。
家族の会話の時間を作る
食事やお風呂の時間などに、家族でゆったりと会話を楽しむ時間を作ることも子どものコミュニケーションの発達に効果が期待できるといいます。子どもと会話するときは、なるべく親は聞き役に徹してあげましょう。
子どもは親のことをよく見ているものなので、子どもは会話を引き出す方法をママやパパから学べるはずです。会話の内容に悩むという人も少なくありませんが、特別な話題は必要なく「今日は園で何をして遊んだの?」などといった身近な話題で大丈夫ですよ。
子どもに質問をする
子どもの話を引き出そうと思っても、なかなか上手くいかないこともあるかもしれません。そんなときは、質問をしてみてはいかがでしょう?答えやすい簡単な質問はもちろん、「お友だちと喧嘩にならないよう、どうしたらよかったと思う?」などと考えることが必要になる質問も織り交ぜることをおすすめします。
言葉以外のコミュニケーションも重視する
コミュニケーションというと言葉を使うイメージがあるかもしれませんが、ボディランゲージやスキンシップなど、言葉以外を使ったコミュニケーションも積極的に取り入れていきたいですね。
とくにハグなどのスキンシップは、子どもの心の発達にも効果が期待できるといわれています。
具体的に褒める
子どもの自己肯定感を高めるためにも、褒めることは効果的だと考えられています。自己肯定感が高まると、自分に自信を持てるようになり、何事にも前向きに挑戦できるようになるのだとか。
「すごいね」「えらいね」と漠然と褒めるよりも「上手にボタンが留められたね」などと具体的に褒める方が、子どもの心に響きやすいといわれています。子どもの小さな成長を見逃さず、しっかりと褒めてあげたいものですね。
子どものコミュニケーション能力を伸ばすための注意点
子どものコミュニケーション能力を伸ばしたいなら、下記のような点に注意することをおすすめします。
話をさえぎらない
会話能力な未熟な幼児期の子どもは、話をするのにどうしても時間がかかってしまうものですよね。しかし先回りして子どもの話を代弁したり、話をさえぎったりしてしまうと、子どもが会話自体に消極的になってしまう可能性があります。
子どものペースで最後まで話をさせることで、子どもは会話を楽しむことができ、会話の経験を積み重ねていくことができるでしょう。また自分の話をしっかりと聞いてもらえることで、相手の話もしっかりと聞けるようになるかもしれませんね。
頭ごなしに否定しない
子どもの自我が芽生え出すと、なかなか親の言うことを聞いてくれなくなるでしょう。しかし頭ごなしに叱りつけていうことを聞かせようとするのは、おすすめできません。「何が嫌なのか」「どうしてそんなことをするのか」しっかりと理由を聞いてあげるようにしてくださいね。
そして子どもの気持ちに寄り添ったうえで、何がいけないのか簡潔に教えてあげるといいでしょう。
さいごに
乳幼児期は、子どもの人格形成の基盤となる時期だといわれています。子どものコミュニケーション能力を伸ばすためにも、この時期はとくに親子のコミュニケーションを大切にしたいものですね