幼児期から性教育を始めよう!性にまつわる絵本9選
幼児期に性教育を始めるメリット
性教育というと、なんだか気恥ずかしいもののように思えて、抵抗を感じるママ・パパも多いのではないでしょうか?しかし「赤ちゃんはどうやって生まれてくるの?」「どうしてママとパパの身体は違うの?」などといった性に関する疑問や好奇心は、幼児期からどんどん出てくるもの。
そうして子どもが性に興味を持ったら、性教育を始めるタイミングなのかもしれません。ここからは、幼児期に性教育を始めるメリットについてご紹介します。
家庭内で性の話をしやすくなる
家族で性に関する話をするのはタブーなことのように感じてしまうママ・パパも少なくないですよね。しかし性の話に抵抗感のない幼児期から性教育を始めると、家族で性に関する話をしやすくなるのではないでしょうか?
性に対してオープンな雰囲気を作れていると、大きくなって性にまつわる何らかの困ったことや悩みが出てきたとき、子どもがママやパパに相談しやすくなるかもしれません。
プライベートゾーンについて学べる
プライベートゾーンとは、人の身体の中でもとくに大切にしたい「口」「胸」「性器」「お尻」のことをいい、プライベートパーツと呼ばれることもあります。これらのプライベートゾーンは、たとえ家族であっても勝手に触ったり触らせたり、見たり見せたりしてはいけない部分なのだと伝えてあげましょう。
「子どもだから仕方がない」と容認してしまうと、子どもが将来トラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。「人に嫌な思いをさせないため」そして「子ども自身の身を守るため」幼児期から繰り返し、プライベートゾーンの大切さを伝えていきたいものですね。
身を守る方法を学べる
子どもを狙った性犯罪は、日本でも数多く発生していてママやパパとしては不安になってしまいますよね。そうした危険から子どもが自分の身を守る方法を教えることも、重要な性教育の目的の一つといえるでしょう。
「嫌なことにははっきりと嫌だと伝える」「いざというときは逃げる」「何かあれば信頼できる大人に知らせる」という3点を意識づけしてみてくださいね。
思いやりの心を育む
プライベートゾーンについて学ぶことは、自分の身体はもちろん、他人の身体を大切にすることにもつながるでしょう。また女性の生理について説明をしたら、生理痛などで体調を崩すママなどに対して優しく接することができるようになるかもしれません。
おすすめの性にまるわる絵本9選
性がテーマの絵本は多く出版されていますが、子どもの年齢や発達に合った絵本を選ぶことをおすすめします。2歳頃までの子どもには自分の身体について学べる絵本、3歳以降なら男女の違いについて学べる絵本などを用意してあげてもいいかもしれませんね。
ここからは、性がテーマのおすすめの絵本をご紹介します。
「だいじ だいじ どーこだ?」(作:遠見才希子/絵:川原瑞丸)
自分の身体について学び、プライベートパーツがどんなものなのか教えてくれるこちらの絵本は、産婦人科医の遠見才希子先生による作品です。かわいらしいイラストは子どもにとって親しみやすく、自分の身を守るための知識を身近なものとして受け止められることでしょう。
「性の絵本 みんながもってるたからものってなーんだ?」(作:たきれい/絵:高橋幸子)
男女の身体の違いやプライベートゾーン、赤ちゃんが生まれてくるまでの流れのほか、好きなこと仲良くなる方法や犯罪者から身を守る方法まで学べるこちらは、タレントのくわばたりえさんも推薦する1冊です。
「もしも犯罪に巻き込まれたとしても、子どもは何も悪くない」ということをしっかりと伝えてくれる絵本は、もしものときの子どもの心強い支えになってくれることでしょう。
「うみとりくの からだのはなし」(作:遠見才希子/絵:佐々木一澄)
双子のきょうだい、うみとりくを通して一人一人の身体の違いについて理解が深められる絵本です。自分や他人を大切にするにはどうすればいいのか、優しい言葉でつづられているので、子どもの心にきっと響くことでしょう。
「ぼくどこからきたの? あるがままの いのちのはなし。ごまかしなし、さしえつき。」(著:ピーター・メイル/訳:谷川俊太郎)
世界で人気のこちらの性教育絵本では、赤ちゃんがどうやって生まれてくるのかが丁寧に説明されています。口に出すのがはばかられる性交についても、ごまかさずにきちんと紹介されているので、子どもの性に関する疑問にもしっかりと答えられる一冊になっています。
「わたしのはなし」(作:山本直英・和歌山静子)
文章量が少なく読みやすいこちらの絵本は、初めての性教育絵本としてもおすすめです。プライベートゾーンがどこなのか、自分自身を大切にすることの重要性を学べるかもしれません。男の子には同シリーズの「ぼくのはなし」もおすすめです。
「おちんちんのえほん」(作:やまもとなおひで/絵:佐藤真紀子)
こちらの絵本は、男女の違いやプライベートゾーン、命の誕生と幅広く性について教えてくれます。男の子向けの絵本のように感じられるかもしれませんが、内容は女の子の性教育としても役立つものになっています。
「あっ!そうなんだ!性と生」(編著:浅井春夫・安達倭雅子・北山ひと美・中野久恵・星野恵/絵:勝部真規子)
子どもに身に付けてもらいたい性の知識がつまったこちらの絵本は、絵本編と解説編が収録されていて、子どもにどうやって性の話をしていけばいいのか悩むママ・パパにとっても嬉しい一冊になっています。具体的なイラストに驚く人も少なくありませんが、子どもが正しい知識を身に付けるのに役立つことでしょう。
「とにかくさけんでにげるんだ」(作:ベティー・ボガホールド/絵:河原まり子/訳:安藤由紀)
こちらの絵本では、具体的な例を取り上げながら、犯罪や誘拐から自分を守る方法を教えてくれます。性被害を始め、世の中にはさまざまな危険が潜んでいるもの。「知らない人についていかない」「悪い人から逃げる」とただ伝えるよりも、子どもにとって理解しやすいのではないでしょうか?
「いいタッチわるいタッチ」(著:安藤由紀)
子どもの防犯絵本としても人気のこちらの絵本では「いいタッチ」と「悪いタッチ」を通して、子どもに自分を守るために必要なことを教えてくれます。自分の心と体は自分だけのものなのだと、子どもに意識づけることができそうですね。
ママやパパの知識をアップデート!大人向けの性教育の本3選
子どもに性に関する質問をされても、戸惑って上手く答えられずに悩むママ・パパも少なくありません。しかし性教育は、子どもの身を守るために大切なもの。ここからは、ママやパパをサポートしてくれる、大人向けの性教育に関する本をご紹介します。
ママやパパの子ども時代から、性教育の在り方は移り変わっているもの。子どもに性教育を始める前に、まずは大人の知識をアップデートすることから始めてみてもいいですね。
「赤ちゃんはどこからくるの?親子で学ぶはじめての性教育」(著:のじまなみ/イラスト:林ユミ)
こちらの性教育本にはキュートなイラストと漫画が織り交ぜられていて、親子でいっしょに読みやすくなっています。子どもはもちろん、ママやパパも知らなかった知識に出会えるかもしれませんよ。大人用のアドバイスも満載で、子どもの自己肯定感を高める方法についても紹介されています。
「おうち性教育はじめます 一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方」(著:フクチマミ・村瀬幸浩)
発売以来多くのママ・パパから注目を集め、何と20万部を突破したこちらの本は、家庭に1冊用意しておきたいものですね。性に関する子どもからの質問への答え方や、子どもを性犯罪の被害者・加害者にしないための声掛けの方法などを幅広く知ることができるでしょう。
シリーズ第2弾の10~18歳の子どもを持つママ・パパを対象にした「おうち性教育はじめます 思春期と家族編」もあわせてチェックしてみてくださいね。
「みがまえなくても大丈夫!性教育は、こわくない」(著:田中まゆ・山分ネルソン)
産婦人科医と助産師の対談形式になっているこちらの本では、クイズやQ&Aなども取り入れられていて、どんどん読み進めていくことができます。性教育と聞くとつい身構えてしまうママやパパにとって、意識を変えてくれる1冊になってくれるかもしれません。
さいごに
性教育の適齢期は3~10歳頃といわれることも多く、ママやパパが想定しているよりも早いものなのかもしれません。小さな子どもに性に関する話をするのに抵抗を感じる人も珍しくないですが、性教育は恥ずかしいものではなく、子ども自身を守るために大切なものです。
大人が性に関する話に嫌な顔をしたり恥ずかしがったりすると、子どもも性をタブー視するようになるかもしれないので、絵本を通して親子でゆるやかに性教育を進めてみてはいかがでしょうか?