大人も子どもも深く考えさせられる!おすすめの哲学的な絵本5選
「へいわとせんそう」(文:谷川俊太郎/絵:Noritake)
平和と戦争を見開きごとに比べられるこちらの絵本では、平和と戦争の違いについて学ぶことができます。モノクロのシンプルなイラストと簡潔な文章だからこそ、子どもの思考力を引き出してくれるかもしれません。
小さな子どもだけでなく、大人の心にも強く訴えるものがある一冊です。
「このよでいちばんはやいのは」(作:ロバート・フローマン/絵:あべ弘士/訳:天野祐吉/)
カメとウサギの競争から、どんどん比較対象を広げていくこちらの絵本は、科学絵本としても人気の1冊です。新幹線や飛行機などの動物よりも早い道具や、音・地球の自転など幅広いもの同士の速さ比べに、思わず子どもも驚きの声をあげるかもしれません。
ただ速いものを比べるだけでなく、最後には哲学的なエンディングが待っているので、ぜひ手に取って見てくださいね。子どもから大人まで楽しめる絵本ですよ。
「りんごかもしれない」(作:ヨシタケシンスケ)
テーブルの上に置いてあるりんごを見て「もしかしたらこれは、りんごじゃないのかもしれない」と想像力を膨らませる男の子のお話です。人気絵本作家のヨシタケシンスケさんのデビュー作であるこちらは、考えることの楽しさを体験できる一冊になっています。
同じ「発想えほん」シリーズの「ぼくのニセモノをつくるには」「このあと どうしちゃおう」「ころべばいいのに」もあわせてチェックしてみてくださいね。
「おこる」(作:中川ひろたか/絵:長谷川義史)
「怒る」という気持ちについて掘り下げられたこちらの絵本は、日常にあふれる感情について考えるきっかけになることでしょう。「怒る気持ち」「怒られる気持ち」について思考を巡らせる中で、自分や人の気持ちについて想像する力を育めるかもしれません。
同じ「はじめてのテツガク絵本」シリーズの「ないた」「うそ」も深く考えさせられる絵本になっています。
「オオカミがキケンってほんとうですか?」(作・絵:せきゆうこ)
「オオカミ キケン!」の張り紙を見たひつじが「本当にオオカミはキケンなのか」調べるため、いろんな動物たちに話を聞きに行く物語です。繰り返される意外な展開に衝撃を受ける人が多いこちらの絵本は、善悪について大人も考えさせられる奥深い一冊です。
さいごに
明確な答えがない哲学的な問いを子どもから投げかけられると、戸惑ってしまうママ・パパも多いことでしょう。しかしそうした哲学的な考えは、子どもの生きる力を育むのにきっと役立つはずです。
絵本を通して子どもに多くのことを考えてほしいと思う人もいるかもしれませんが、ママやパパが熱くなりすぎたり、考えることを強要したりすると、子どもの関心を削いでしまう可能性があるといいます。
はっきりとした反応がなくても、子どもは小さな頭の中で多くの思考を巡らせていることもあるかもしれません。子どものペースを大切に、読み聞かせをしてあげたいものですね。