最近では、保育園や幼稚園に送迎したり家族のご飯を作ったりと、育児や家事に積極的に参加するパパも増えてきています。パパが育児に参加している割合は、現状どのようになっているのでしょうか。

ベネッセ教育総合研究所（※1）が日本と中国、フィンランド、インドネシアの４か国で幼児期の子どもを持つ母親約3,200人を対象に、「両親が子どもと過ごす時間」について調査を行いました。その調査によると、日本においてはパパが子どもと平日に過ごす時間は６割以上が2時間未満と最も少ない結果に。一方で、休日にパパと子どもが一緒に過ごす時間は5割以上が10時間以上と回答しています。

参考サイト

ベネッセ教育総合研究所｜「幼児期の家庭教育国際調査」（https://blog.benesse.ne.jp/bh/ja/news/20180801release.pdf ）

パパが育児をすることで、子どもの成長や発達に影響があると言われていますが、パパにとってもメリットがあります。

ママは自分の体内に子どもを宿している妊娠期間に親になる自覚を持てます。しかし、パパは生まれてくるまで親になったことを実感する機会がないので、親になった自覚を持つのに時間が必要です。

そんなパパでも、積極的に子育てをして子どもと密接な時間を過ごすことで、自分が親になったという自覚を持てるようになります。

パパが毎日子どもの世話やスキンシップをすることで、子どもがパパを信頼します。子どもから信頼されたパパは自尊心が満たされ、愛着関係が築かれるのです。

子どもがママだけではなくパパとも愛着関係を築くことで、成長にいい影響を与えてくれるでしょう。

乳幼児期の子どもは特にパパやママを必要としています。そんな子どもと全力で向き合うことで、パパの必要とされたいという欲求も満たされます。

子どもに全力で向き合っていれば、子どもと遊ぶ時間も楽しみながら体を動かすことができて、パパの運動不足解消にも役立つでしょう。

子どもが生まれると、今までくつろぐ場所であったリビングは育児する場所に変化します。ママはそんなリビングで育児や家事をこなしているのに、パパがくつろいでいたらママから冷たい目で見られてしまうでしょう。そうならないためにも、パパが育児に参加して役割を持つことができれば、肩身の狭い思いをせずに自分の居場所を作ることができます。

育児を経験すると、時間の使い方がうまくなります。仕事や育児、家事などを限られた時間の中でこなさなければなりません。そこで、早く帰宅するために仕事を早く終わらせるようにしたり、これまで日課だった晩酌をしなくなったりと、無駄な時間を省けるだけではなく、パパの生活にメリハリも与えてくれるでしょう。

ママがいつもしている育児をパパがすることで、育児をしながら家事をこなしたり、子どもを連れてお買い物やお出かけをしたりする育児の大変さを実感できるでしょう。すると、パパの子育てに対する理解が深まるかもしれませんね。

次に、パパが育児することで子どもに起きるメリットを3つ紹介します。

パパとママでは子どもへの接し方や遊び方が異なり、子どもはその違いをよく見ています。例えば、ママはおもちゃを振ると喜ぶけどパパはおもちゃを叩くと喜ぶので、子どもはその様子を見て、相手に合わせて行動を変えるのです。

ママだけではなくパパも育児することで、その場に合わせた対応することを学び、社会性を高められるでしょう。

パパが育児することで学力テストなどでは計れない「非認知能力」が伸びると言われています。例えば、子どもとの遊び方はママとは違い、パパは体を動かすダイナミックな遊び方をするので、子どもにとって良い刺激になると考えられています。

パパが育児をした場合の、ママにとってのメリットを解説していきましょう。

最近では核家族化が進み、パパとママだけで育児をする家庭が増えてきました。家事をしながら、目を離せない子どもの世話をしなければいけないので、ママはなかなか気が休まりません。頼る相手のいない状況でママだけが子育てをしていると、育児ノイローゼになってしまう可能性があります。そこで、パパが育児に協力してくれることによって、ママの育児負担を軽減することができます。

パパが子育てしている時間は、唯一ママが子育てから解放される時間です。パパに育児を任せている間、ママはしっかり休んで心と体をリフレッシュできるでしょう。

育児で悩んだとき、同じ年齢の子どもがいるママに相談したり、ネットで検索したりするのも良いのですが、子どもによって体格や性格もさまざまなので、なかなか解決策が見つからない可能性もあります。そんなときに、子育てをして子どものことを分かっているパパなら、良き相談相手になるでしょう。

パパが育児に関わることでパパ自身だけではなく、子どもやママにもメリットがあることが分かりました。ただしその際、子どもやママとの関わり方が重要になります。それぞれの関わり方と注意点を詳しく見ていきましょう。

パパは子どもの発達について知らないことがママよりは多いかもしれません。そのためか、パパは今できていることよりも、さらにレベルの高いものに挑戦させようとする傾向があります。例えば、段差からジャンプして飛び降りることができたことを子どもは褒めてもらいたいのに、パパはさらに高い段差から飛び降りるようにチャレンジさせる、などです。

幼少期の子どもは、同じことを繰り返しする方が楽しいと感じます。そして満足感を得てから、子どもが自分で上のレベルにチャレンジします。小学3年生頃までは同じことを繰り返した方がチャレンジしているものを習得できるので、子どもの力を信じてパパは手を出さず褒めてあげましょう。

パパとママの行動パターンや思考回路は異なります。そのため、それぞれに得意なことを役割として分担するとうまくいくでしょう。

また、子どもが生まれると自然とパパやママと呼ぶようになる場合がほとんどですが、ママである以前に妻であり女性であることを忘れてはいけません。夫婦はお互いの気持ちに向き合い、大変だと感じるときは相手に素直に話してお互いの気持ちを受け入れ、思いやりを持つことが大切です。

育児に協力的なパパがいる一方で、育児にあまり積極的ではないパパも…。そんなパパにも進んで育児をしてもらうために、ママはどうしたらいいのでしょう。

ママから「（育児において）不安や心配ごとがあるから、話を聞いて一緒にどうすればいいか考えてほしい！」とパパに向けて伝えてみましょう。「最近、○○（子ども）はパパに似てきたんじゃない？」や「パパがやった方が子どもも喜んでる」など子どもたちの態度などを大げさに表現してあげるのもいいですね。

パパが進んで育児に関わってくれるように、育児や家事を手伝ってくれたときにパパが完璧にできていなかったとしてもママは怒らず、感謝の気持ちを伝えることが大切です。

散らかっている部屋を一緒に片づけてくれたら、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えて、パパが次も手伝いたいと思えるようにしましょう。

子育てをしたいと思っているけれど、仕事と両立しながらできるか心配…と思っているパパも多いのではないでしょうか？そこで、パパが育児と仕事を両立するためのコツを解説します。

まずは、子どもをお風呂に入れる、子どもの送迎をする、子どもを起こすなど、やりやすいことをパパ担当の育児項目に決めてはじめてみましょう。

パパが担当している子育てを頑張っているとき、ママは口を出さずに見守ってあげましょう。

短時間勤務や育児休暇を活用して、子どもとの時間を確保しましょう。積極的に育児に参加する姿勢は大切です。

パパとママが協力して育児や家事をするためには、しっかり話し合いをしましょう。得意な家事を互いに分担したり、育児や家事に対する不満は正直に伝えたりすることが大事。また、どちらかが体調が悪いとき、ゆっくり休んでと思えるような意識を持ち合うことも大切です。

平日は仕事をしていて忙しく、なかなか子どもとの時間が作れないというパパも多いかもしれませんが、パパが育児をすると、子どもだけではなくママや家庭全体にもメリットがあります。子育ては、親自身の脳と心を成長させる経験にもなるでしょう。パパも積極的に育児をして、子どもとの時間を有意義に過ごしてくださいね♪

• All About｜日本人男性の家事・育児時間は1日たったの41分！ 育休取得率、家事・育児の意識変化は？（https://allabout.co.jp/gm/gc/487324/）  
• お父さんの育児応援！｜パパの育児参加はメリットがいっぱい！その効果とは（https://father.red/learning/3130/#:~:text=%E8%82%B2%E5%85%90%E3%81%AB%E5%8F%82%E5%8A%A0%E3%81%97%E3%81%9F%E3%83%91%E3%83%91%E3%81%8C%E5%BE%97%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%A8%E3%81%AF%201%20%E4%BB%95%E4%BA%8B%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E3%81%8C%E5%90%91%E4%B8%8A%E3%81%99%E3%82%8B,2%20%E9%81%8B%E5%8B%95%E4%B8%8D%E8%B6%B3%E3%81%AE%E8%A7%A3%E6%B6%88%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%203%20%E3%83%9E%E3%83%9E%E3%81%B8%E3%81%AE%E7%90%86%E8%A7%A3%E3%81%8C%E6%B7%B1%E3%81%BE%E3%82%8A%E3%80%81%E5%B9%B8%E3%81%9B%E3%81%AA%E5%AE%B6%E5%BA%AD%E3%81%8C%E7%AF%89%E3%81%91%E3%82%8B） 
• EQWEL(イクウェル)｜人格形成期はいつ頃？親子関係や生活環境の重要性を詳しく解説（https://eqwel-takarazuka.com/blog/798/） 
• パパアプデ｜仕事よりも価値がある！男性が育児をする22個のメリット（https://ikuji-jouhou.com/papaikuji-09/）  
• パパの子育て参加で子どもの成長に差が！？　パパはどのくらい育児してる？　（https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=35849） 
• 明治大学｜#2 父親が育児をすると子どもの能力が高まる？（https://www.meiji.net/topics/trend20171006）