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もうイライラしない!アドラー心理学が子育てに有効的

tommy
2024/08/30 03:08
忙しい毎日にイライラして子どもを感情的に叱ってしまった経験はありませんか?「褒めない」「叱らない」アドラー式子育ては子どもにもパパやママにもメリットがいっぱい。今回はアドラーの式子育てのメリットやすぐに実践できる勇気づけのフレーズを紹介します。

アドラー心理学って何?

 アドラー心理学とは、「個人心理学」とも呼ばれ、オーストリアの精神科医であったアルフレッド・アドラー氏が提唱したものです。「人は社会生活と強く結びついており、いろんな人の支えがあって生きている」という考えが基本になっています。そのため、社会と共存することや周り人々とはみな平等であるという意識を持つことが重要だと説いています。また、人間の行動には目的があり、人生の選択は自分自身がすべきだとされています。個人を尊重しながら、人間関係を良好にするためにはどのように生きればよいのかを示しているのが特徴です。

アドラー心理学を子育てに活用するポイント

アドラー心理学の概要がわかったところで、その理論や価値観の中から、子育てに有効的なポイントを一つずつ解説していきます。

共同体感覚

 共同体感覚とは、家族や職場などで「自分はその中の一人なんだ」という感覚のことです。共同体感覚を持つ子どもは、「貢献したい」「役に立ちたい」など関わる人たちを尊敬し意識的に行動ができます。反対に共同体感覚の低い子どもは、わがままや自己中心的になりやすい傾向があります。  

ヨコの関係

 親子関係がうまくいかないのは、「タテの関係」が原因だとアドラーは考えました。親が子どもに命令したり、考えを押しつけたりするなど、親の言うことを聞くのが当たり前になると、不満を抱き、さらには反抗するようになります。そこでアドラーは、「ヨコの関係」が重要であると考え、親と子どもが互いに信頼し、一人の人間として認めることが良好な親子関係を築くカギだと唱えています。 

   

課題の分離

 「課題の分離」とは、自身ではコントロールできない他者の課題には口出しせず、自分のやるべきことに注力する思考法です。親は子どもに対して、つい口出しをしたり過度に干渉したりしてしまいます。しかし、干渉の度合いがすぎると、子どもは親の指示がなければ行動ができなくなり、自立心や主体性が育ちにくくなります。親からすれば、常に子どもに指示を出し続けなければならず、ストレスが溜まるなど親子関係が悪化する可能性も。  

勇気づけ

 アドラー心理学での「勇気づけ」とは、「自分自身や他者に困難を克服する力を与えること」です。結果ばかりを見るのではなく、子どもの頑張る姿勢や過程に注目することで子どもの自己肯定感が上がります。同じ目線に立って、共感し子どもの意思を尊重しましょう。  

アドラー式子育てのメリット

 アドラー式子育ては褒めたり叱ったりせず、「勇気づける」子育てのことです。上下関係のないお互いに信頼しあうアドラー式子育てを活用すると、子どもや親にどのようなメリットがあるのでしょうか。  

自己成長ができる

 ママやパパがいつも共感し見守っていることで、子どもは安心します。安心感を覚えると、何事にもチャレンジしてみようという「勇気」が芽生え、困難にも立ち向かい、親のサポートがなくても自分で育ちます。失敗も経験になるため、子どもが新しいことにチャレンジするときはなるべく手助けせずに見守りましょう。  

ママやパパのストレス軽減

 子育てをしていると、親は完璧でなければならないと思いがちです。しかし親も人間、失敗や感情に任せて怒ってしまうのは当然です。そのままにするのではなく、完璧ではない自分を理解し、子どもと一緒に成長しましょう。そして、子どもを信頼し、個性を受け入れられるようになるとストレスを抱えずに育児ができます。周りの子と比べず、成長を見守ることで、子どもの行動をポジティブに感じられるでしょう。  

親子関係・人間関係がよくなる

 子どもと対等な関係を心がけていると、子どもは親の顔色をうかがわずに行動ができます。大人や周りがどう思うかではなく、自ら考え行動することは自立にも繋がり、将来の人間関係も上手く築けるようになります。そのためには、子どもと同じ立場で共感し、ありのままを受け入れましょう。  

アドラー式子育ての実践方法

 アドラー式子育ての目標は、子どもの共同体感覚を高め、自立を促すことです。そのためには、子どもの意図を汲み取り共感する、「勇気づけ」が大きなカギです。ここからは、すぐに実践できる勇気づけの声かけ方法を紹介します。  

感謝を伝えましょう

 子どもの行動に対して「~できてすごいね」「えらいね」と褒める言葉がつい出てきてしまいます。しかし、褒める声かけは褒められないと行動できなかったり、自信を無くしてしまったりする可能性があります。そこで、「~してくれてありがとう」や「~してくれて嬉しい」など感謝の言葉に変換した声かけにしてみましょう。感謝を伝える声かけにすると、子どもは誰かの役に立つと実感し、自ら考えて行動できるようになります。  

結果ではなく、過程に注目しましょう

 親も子どもも結果ばかりに着目し、「なんでできなかったの?」と問いただしたくなりますが、結果よりも努力した過程を重視しましょう。「~を頑張っていたよね」「ママは努力していたこと知っているよ」などの声かけが効果的です。たとえ悪い結果だったとしても、努力した過程を一緒に共有することで、子どものチャレンジ精神は伸びていきます。  

失敗は責めずに活力を与えましょう

 子どもが何かに失敗したときは、失敗は誰にでもあることで悪いことではないと一緒に認識してあげましょう。「大丈夫だよ」と優しく声をかけ、「どうやったら失敗しないかな?」と一緒に考えます。そして、「応援しているよ!」「信じているよ」などフォローアップの声かけも忘れずに。  

ほかの子と比べるのはやめましょう

 ほかの子はできているのに自分の子はできていないと比較してしまうことがあるかもしれませんが、子どもには勉強が得意な子、運動が得意な子とそれぞれ個性があります。比較するのであれば、子どもの過去と今です。「前は~ができなかったけど、頑張ってできるようになったんだね」と子どもが自分では実感しにくい成長した点を伝えてあげましょう。 

体験談

 ここでアドラー式子育てを取り入れている先輩ママの体験談をまとめました。  

子どもと対等に接することで親子関係が良好に

 子どもはまだわからないだろうから…という考えをしたくなかったので、娘が0歳のころから、大人に話すように状況説明や声かけをしていました。 こちらの勘違いで注意してしまったり、良かれと思ってしたことが娘には嫌なことだったり、感情に任せて怒ってしまったときなど、こちらに非があると思ったときはすぐに「ごめんね」を伝えるよう心がけています。その際も「〇〇だと思ってしまった。ちゃんと話を聞かなくてごめんね」「怒りすぎたね、ママが悪かったよね、こわかったね」など、なるべくなぜごめんねを伝えているのか説明します。 

 また、「ありがとう」「うれしい」「だいすき」は、我が家では一番多くでる言葉です。 娘が0歳のころは、周りに「そんなこと子どもにいちいち説明しなくても」「おとな相手みたいだね」「(気持ちをよく伝えていて)海外みたいだね」と驚かれることがよくありましたが、今では娘もよく「~してくれてありがとう」「ママ怒ってもだいすきだよ」と伝えてくれるようになりました。私がうまくいかないときは、「ママ頑張ってるよね」「また頑張ればいいよ」などプラスな声かけをしてくれるようにもなり、親だから上ではなく、持ちつ持たれつだなと実感しています。    

子どもの気持ちを落ち着かせるためには感謝の言葉がカギ

 私が勤めている保育園では、「~してくれてありがとう」「~してくれるとうれしいな」などの言葉かけをしています。4月当初、Aちゃんは環境の変化からか、今までよりも自分に注目してほしくてわざとイタズラをする姿が見られるように。ダメなことに目を向けがちですが、ダメなことを指摘するとイタズラがエスカレートすることもありました。(ご飯をわざとこぼすなど)そこで、まずは「○○ちゃんが~したら悲しい」など、言葉をかけるように。繰り返し丁寧に言葉かけをしていくと、イタズラも落ち着く様子がみられました。   

3歳の娘も同じ保育園に通っていたのですが、先生方がやはり同じように言葉をかけてくださっていたおかげで、家で時々「ママありがとう」など感謝の言葉が出てくるようになりました。あと、最近甘えん坊な長男(5歳)に対して、「ありがとう」と伝えようと意識しています。やはり感謝の言葉を伝えると、本人も気持ちが落ち着くような気がします。  

子どもの話を聞いて安心感を与える

 4歳の息子は気に入らないことがあるとよく癇癪を起していました。そこで、癇癪を起したときは怒りたい気持ちをグッと抑えて息子の話を聞くことに。息子は自分の気持ちを言葉で表現するのが苦手なので「~が上手にできなかったの?」「~が嫌だったの?」と少しずつ手助けしながら共感しました。すると今では、気に入らないことや、嫌なことがあるとママやパパに相談してくれるようになりました。   

妹が生まれてからは、妹が泣いていると「ねむたいのかな~?」「ママ、おなか空いているのかもしれないよ」と人の気持ちまで理解しようとしている姿に感動しました。また、パパやママが「ありがとう」と積極的に言っているので、子どもたち2人はどこに行っても「ありがとう」が自然に出てきて嬉しいです。  

さいごに

子どもは親の思い通りにならないものです。つい褒めたり叱ったりして言うことを聞かせようとしてしまいますが、アドラー式子育てでは子どもの自己成長を促すだけではなく、親の気持ちも楽にしてくれます。より良い親子関係を築くためにも、今回の記事を参考にアドラー心理学を取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考サイト

 

    この記事の著者
    tommy(peekaboo)
    ライター
    3歳、2歳、0歳を育てる3児のママ。ドタバタな毎日を楽しんでいます!
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