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子どもの絵で心理状態がわかる?注意すべき絵の特徴と対処法を解説!

kani
2024/07/09 17:07
子どもの想像力や発想力、色彩感覚を養う遊びとして効果的なお絵描き。実は、子どもはうまく言葉に言い表せない感情を無意識のうちに絵の色使いやモチーフで表現しているといわれています。
この記事では、絵に隠された子どもの心理状態を解説します。対処法もご紹介するので「うちの子の絵も当てはまる…」と感じたら試してみてくださいね。

子どもが描く絵には意味がある

お絵描きは、子どもが好きな遊びのひとつ。子どもが絵を描く意味は「想像力のアウトプット」「想像力の拡大」「心のSOS」などが挙げられます。頭の中に思い描いているものを紙の上に表現することで、子ども自身の脳内を整理するのがアウトプットの目的でもあります。また、より細かい部分まで想像を広げるために絵を描く場合も。例えば、桃太郎の登場人物を描こうとすると、お話の文章には出てこない、雉の羽の色や桃太郎の服装を自分で想像しなければなりません。

そして、今回注目する「心のSOS」について、自分の感情をうまく言葉にできず、恐怖や緊張といったストレスをかかえた小さい子どもは無意識のうちに絵で表現するといわれています。

こんな絵を描くようになったら要注意!

まずは、子どもが描く絵のモチーフや特徴に注目してみましょう。子どもが描く絵に次のような変化があるときには子どもの心理状態を気にかけてみてください。

【小さい絵や線が細い絵を描くようになった】

今まで紙いっぱいに大きな絵を描いていた子どもが、急に絵を描くことに消極的になり小さい絵や線が細い絵を描くように。そんなときは、緊張や不安をかかえているかもしれません。心にかかえたストレスが絵にあらわれている可能性があります。

【色使いが単調になった】

パパママに叱られた直後の落ち込んだ気分のときには、モノクロに近い単調な色を使うことが増えます。また、人間関係での悩みがあるときにも色合いが乏しくなるので、子どもの周りでトラブルがないか注意深く見守りましょう。

ただし、年長から小学生にかけての子どもは、成長に伴って鉛筆や黒いペンを使いたくなるので過度に心配する必要はありません。

【対比的な色を塗ることが増えた】

赤と黒、赤と青などの対象的な色をひとつの絵に使うときは、子どもの心のなかで対比するふたつの感情が生まれている可能性があります。例えば、兄弟が生まれるときには、うれしい反面ママにもっと甘えたいという気持ちがせめぎあっているかもしれません。

【雨の絵を描く】

子どもがストレスを感じているときは、絵のなかの自分に雨を降らせる描写をします。自然をモチーフにした絵は子どもの感情があらわれやすいので、どんよりした雲や雷などを描くときには何かつらいことがあったのかもしれません。

【紙の中央や端の方にポツンと人物を描く】

人物を描くときに紙の中央や端に配置する場合は、子どもはひとりぼっちだと感じていることがあります。また、「私を見て」というメッセージが隠されていることがあるので、子どもとのスキンシップや会話を増やすと良いでしょう。

【子どもが描く絵の人物の顔に注目】

子どもが人の絵を描くときには顔のパーツに注目です。特に、絵のなかで目が大きく書かれている人に対しては恐怖を感じているかもしれません。目をつぶっている大人は、自分のことを見てくれないと感じていることも。

【のりものが黒く塗りつぶされている】

子どもが描く絵の乗り物は母親をあらわしているので、黒く塗りつぶされているときは要注意。母親に対して不安や恐怖を感じているかもしれません。

震災や戦争経験がある子どもの絵にはどんな特徴がある?

国際アートセラピー色彩心理協会代表理事の末永蒼生氏は自身のコラムで、戦争や災害を経験した子どもが描く絵には共通の特徴があると述べています。阪神淡路大震災を経験した子どもは、赤と黒、黄色と黒などの配色で絵を描くことが多く、画面を大きくふたつに分断するような表現をしていました。さらに、東日本大震災を経験した子どもの絵や、ベトナム戦争・ニューヨーク同時多発テロを目撃した子どもの絵にも同様の特徴があるとがわかっています。

このように、ショッキングな経験で心に傷を負った子どもたちは、かかえきれない不安や恐怖を絵で表現することで吐き出しているのです。

色の使い方も気にしてみて

色が人の心理や行動に及ぼす影響について研究する学問を「色彩心理学」といいます。赤い色を身に付けるとやる気がみなぎる、緑のものを見ると心が落ち着くなどの経験がある方も多いのではないでしょうか。このように、色によって人の心境や行動が変化することが色彩心理学の研究でわかっています。子どもの心理状態も、絵を描くときの色使いに示されていることがあります。

【赤】

心身共に健全で活動的な心理状態です。赤が好きな子どもは、好奇心旺盛で意欲的な特徴も。ただし、荒っぽい塗り方や黒と同時に使われているときは、イライラや愛情不足で不満をかかえている可能性があります。

【黄色】

黄色は暖かさを求める色で、うきうきした気分を表現しています。幼少期に使われることが多く、「注目を集めたい」「もっと構ってほしい!」という気持ちが隠れているのでパパママに甘える時間をとるのも良いかもしれません。

【ピンク】

ピンクは女の子に人気の色で、幸福感を感じているときや人に対してやさしい気持ちになっていることをあらわします。また、好きな子がいるときにもピンクをよく使うケースがありますよ。

【青】

物静かで集中力がある子どもが好きになりやすい色で、マイペースな性格をあらわすことも。ただし、気が滅入っているときや眠いときにもよく使われる色なので、子どもの様子をよく見てあげてください。

【紫】

紫は感情を我慢しているときや、葛藤をかかえているときによく使われます。精神的なショックを我慢している可能性も。気持ちが落ち着くまで見守ると良いでしょう。

【緑】

穏やかな性格の子どもが好きになることが多い緑は、リラックスしたい気分を表現しています。例えば長時間の出かけ先で描いた場合「疲れがたまっている」と伝えたいのかもしれません。

【白】

白は正義感が強く、完璧主義の子どもが好きになる傾向があります。また、神経質で失敗を恐れて自信を無くしている状態をあらわすことも。子どもが心配そうにしていたら「失敗しても大丈夫だよ」と声をかけてみましょう。

【黒】

恐怖や不安を表現する黒をよく使う子どもは、緊張やストレスを押さえつけて我慢をしているかもしれません。また、作業に集中したいときや、文字を書くなどの知的な活動を優先したいときにも黒を使うことが増えます。

【体験談】3歳の長男は色の使い方に変化がありました

長男は、私が第二子妊娠中から出産後数カ月のあいだ、普段はあまり選ばない黒をよく手に取るようになりました。黒いクレヨンで絵を描き、おもちゃや服も黒を選ぶことが多かったように思います。今思うと次男が生まれることに葛藤をかかえていたのかもしれません。

次男が生後半年を過ぎた現在では、朝起きると真っ先に「〇〇くん、おはよう!可愛いね」と声を掛けていて、兄弟の仲が深まっている様子。お絵かきに誘うと赤やオレンジを選ぶことが多くなりました!(二児のママ)

子どもがストレスを感じているとわかったら何をすると良い?

子どもの絵に不安や心理状態の変化があるとわかったときはどうしたら良いのでしょうか。解決法をご紹介するので、我が子の性格に合わせて試してみてください。

話をする

子どもが感じている不安やイライラの原因を聞いてみましょう。何に不安を抱いているのかがわかれば解決方法も浮かんできます。

このときに、子どもが「責められている」と感じる聞き方はNGなので注意しましょう。なかなか話してくれない場合は根気よく待つのがポイントです。お風呂やドライブなどで二人っきりの空間を作るのも良いかもしれませんね。

不安を解消する、解決する

不安やイライラの原因がわかったら、解決するようにパパママが動きます。幼稚園の友だちとのケンカ原因であれば、手助けをして仲直りできると良いですね。あなたは一人じゃない、ママとパパは味方だよと声をかけることで、子どもは安心します。

接し方を見直す

これから子どもがストレスをかかえてしまわないように、接し方を見直してみましょう。

今まで一生懸命に育児をしてきたとしても、子どもとのすれ違いが起きてしまっている可能性も。兄弟がいる場合はママを独り占めできる時間を作ったりスキンシップを増やしたりするのもおすすめです。コミュニケーションの取り方や環境を変えることで子どもが不安をかかえにくくなるでしょう。

体を思いっきり動かす

散歩や運動で体を動かすとストレス発散になるので、広い公園に行きお気に入りの遊具で遊ぶのがおすすめです。大人にとっても良い気分転換になりますね。大きな声で歌うのもストレス発散にもってこいです。

前向きな変化も絵に表れてくる

子どものストレスや不安が解消されると、次のような変化が絵にも出てきます。

・絵全体カラフルな色遣いをするようになる
・カラフルな太陽を描く
・明るくて楽しそうな絵
・ダイナミックで大きな絵
・やさしさや愛情にあふれている絵
・個性的な絵
・円や丸いモチーフを描く

このような絵を描くようになってきたら、心にかかえていたストレスが軽くなった証拠です。子どもの性格や好みによって何を描くかは異なりますが、参考にしてみてください。

さいごに

今回は、子どもが描く絵からわかる心理状態について解説してきました。何気なく遊んでいるように見えて、子どもの絵にはたくさんの意味があるとわかりました。絵は、感情をうまく言葉にできない子どもから親に向けたメッセージでもあります。

子どもたちがかかえている不安やストレスに気付き、いち早く対処できると良いですね。

参考サイト

    この記事の著者
    kani(peekaboo)
    ライター
    1歳の元気いっぱいな女の子を育てるママです。親子ともに笑顔で過ごせるように毎日奮闘中!
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